最終組の2人が選択した“裏ルート” 首位・河本結は苦笑い「魅せるなって」
<アース・モンダミンカップ 3日目◇28日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>
第3ラウンドは最終組の3人がデッドヒートを繰り広げる展開。そんな中で迎えた17番パー4では佐久間朱莉、菅沼菜々の2人が相次いで左隣の16番にティショットを打つ“裏ルート”での攻略を披露した。
最終的にトータル10アンダーで首位を守った河本結も「魅せるなって思いました」と苦笑い。本人たちの言葉でこのホールを振り返ってみよう。
最初に裏ルートを選択したのは、オナーの佐久間だった。「私は初日もやったんですけど、1Wで打てますし、障害物も少ないので、あっちの方が広いと思って打ちました」。17番はフェアウェイ左のバンカーが改造され、ティショットの狙いどころが狭くなった。3Wでバンカー手前に刻むよりも、1Wで隣に打った方が2打目で1番手短いクラブが握れるという。この日の2打目は残り172ヤード。5UTで50センチにつけて、見事なバーディを奪った。
この佐久間のショットをしっかり目に焼き付けていたのが、3人目に打つ菅沼だった。「2日目に左バンカーの左に曲げてしまって、『これ、左からでもいいんじゃない』って思っていたんです。でも、どこを狙えばいいか分からないので迷っていたら、朱莉ちゃんが打ってくれて、あの辺でいいんだって参考になりました」。こちらは4メートルのチャンスを生かせずパーだった。
そんな2人に挟まれた河本は正攻法を選択。結果は2人が嫌った左のバンカーだった。「2人は私より飛ぶので、バンカーに入ると多分アゴに近づいちゃうんですよ。私は届かないと思って打ったら、なんか当たっちゃってバンカーに入ったんですけど。フェードを打つ分にはそんなに嫌なホールじゃないですね」。入ったのはバンカーの手前側。2打目はトップ気味のミスショットだったが、難なくアゴをクリアし、2オン2パットのパーだった。河本は最終日も「左に打つことは考えないと思います」と話した。
裏ルートは16番で誰もプレーしていない最終組だからこそ、気兼ねなく使える選択肢。佐久間は初日も最終組でプレーしていたため、16番は空いていたという。なお、佐久間と菅沼は狙い通り隣のフェアウェイをとらえたものの、目的外のホールのため、記録上フェアウェイキープとは扱われていない。
最終日も最終組の顔ぶれは変わらず、首位の河本を1打差で佐久間、菅沼が追う展開。風向きやピンポジション次第だが、優勝争いの大詰めで迎える17番で2人が再び、左に向かってティショットを打つのか注目だ。(文・田中宏治)
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