リードするのは妹の役目? 岩井明愛&千怜が“双子ペア”でダブルス戦へ
<ダウ選手権 事前情報◇24日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>
日本の最強ツインズが米ツアー唯一のダブルス戦でペアを組む。それぞれほかの相手と組むことは「考えていなかった」。2002年7月5日に生まれてから、22年もの月日をともにしてきた“家族”とチームで戦う。
それだけではなく、一緒にコースを歩いてくれる相棒も心強い。ルーキーイヤーの初戦から、マーク・ウォリントン氏とアーロン・ランドリー氏が交互に双子のバッグを担いでいて、それぞれがそれぞれをよく知っている。「どの組よりもワンチームな団結力はあると思う。言葉に表すのは難しいけれど…まとまり感はあるかな」(千怜)。いつもは2チームに分かれる関係者も一堂に会する。
ふたりがタッグを組むのは2023年の日本ツアー対抗戦『Hitachi 3Tours Championship』以来。そのときは明愛がMVPも獲得した。「ほかのプレーヤーよりも言葉がなくても大丈夫。20何年も一緒にいるし、いい意味で気を遣わないですね」(明愛)というのが、より力を発揮できる理由のひとつ。「一緒に回る回数も多いし、優勝も見ている。攻め方とか分かる気がします」と、コースでは妹のプレースタイルもイメージしながら、準備を進めている。
千怜は「団体戦だからといっていつもと違うルーティンでやると、どっちもいいプレーができない。プレーは個人戦のように、気持ちは相手を想ってやりたい」と話す。今週決めたルールは『ごめん』と言わないこと。遠慮はNG。まずは自らが最高の一打をすることを心掛ける。
チーム名は「TwinnersとTwisters(双子)が出たけれど、最終的にはみんなに知ってもらいたいと思って…」とそれぞれのニックネームをメーンにした『Aki&Chizzy75』になった。テーマ曲は「小さい時によく観ていて、マックイーンのキャラクターもストーリーも好き」という映画・カーズの『Life Is a Highway』に決定。ともにチームで話し合って決めたが、こういう時は妹がリードするのだとか。
「あんまり明愛の意見が出なかったというか…(笑)。でもみんないいねと言ってくれて、すんなり決まりました」(千怜)。「自分は引っ張っていくタイプではない。譲っちゃうほう」(明愛)。これが、岩井ツインズのバランスだ。
千怜は5月「リビエラ・マヤオープン」で初優勝を果たしたが、2人で優勝すれば、また違ったうれしさが生まれるはず。「優勝したいなという気持ちは強いので。でも気持ちは空回りしないように、いつも通りプレーしていきたい」(千怜)。明愛と千怜、そしてキャディが加わった最強チームは、21年モリヤ&アリヤ・ジュタヌガーン姉妹の勝利を追い越す、“双子優勝”を目指す。(文・笠井あかり)
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