じゃいはオッズの変動とどう付き合っている?【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】第163回
あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第163回】私はオッズを見て馬券購入することが多いのですが、締め切り間際でオッズが急激に下がることがありますよね。 先日の阪神10R花のみちステークスで、パドックを見たときは8倍程度あったブルーミンデザインの単勝オッズが4.7倍まで下がりガッカリしました。
どうしようもないことなのですが、じゃいさんはオッズ変動について思うことはありますか? また、購入時のオッズがそのまま配当になるレースがあったら購入したいと思いますか?(PN:クリフ 性別:男性 年齢:45歳 職業:会社員)
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府中牝馬ステークスはセキトバイーストが完勝。まあ、元々自信はありませんでしたが、対抗の12番人気ウンブライルがギリギリの4着と頑張ってくれました。
しらさぎステークスは本命キープカルムが勝利、▲のチェルヴィニアが2着なのに3着抜けの悔しいハズレ。ほんと総流しでよかった。
質問へいきましょう!
よく「予想で1番大事にしてることは何ですか?」という質問をされます。僕はオッズと答えます。
もちろん色んなファクターを大事にはしていますが、結局はオッズが1番だと思っています。たまに複勝100円という配当がありますが、この馬券にいくら注ぎ込もうが、勝つことは出来ません。失うか元返しかです。
つまり賭ける意味がないのです。口を酸っぱくして言ってますが、的中率にあんまり意味はないのです。一年に一回しか当たらなくてもプラスにすることが出来るのは、オッズがあるからです。
当たれば1ポイント、ハズれればマイナス1ポイントという単純なものではありません。そしてこのオッズは期待値の大事な指数になります。
僕はオッズが出る前に予想することが多いですが、例えば金曜日に本命にした馬が5番人気想定だとします。ところが当日1番人気になってしまったら、オッズが見合わなくなってしまったら、極端な話、単勝が1.3倍になったとしたら、それはもう買う価値のない馬になってしまいます。
予想を表に出している以上、直前で予想を変えるのは視聴者を裏切る行為になってしまう風潮があるので変えませんが、本気で勝ちに行くなら予想は変わります。
競馬の予想は来る確率の高い馬を買うわけではありません。来る確率に対してオッズが見合うかどうかで予想をするのです。
この基本的な部分をほとんどの人が理解してないんじゃないかと思います。当たったかどうか、それだけが重要になってしまっています。もちろんそれが高配当なら賞賛されるということはあるでしょうが、やはり的中が評価されます。
馬券で勝つためにはそんなものは度外視しますが、表に出す場合は予想する側も的中率は少しだけ重視する形になってしまうことが多いでしょう。何せそっちの方が評価されるわけですから。
まずこのオッズについて改めて理解しましょう。
今週のギャンブル格言【オッズは常にチェックせよ】
オッズは人が作り出すものです。沢山の人が買えばオッズは下がります。沢山の資金を注ぎ込めばオッズは下がります。
逆に買う人が少なければオッズは上がります。ブックメーカーと違ってあらかじめオッズが決められるというものではありません。
だから質問内容のように、8倍だったのが4.7倍に下がったというような事象が起こります。本来ならGIでもそうですが、発売開始後はオッズの変動は激しいです。
総売り上げが少ない分、買った金額の割合が大きくなります。ところが、レース直前でのその変動は相当大きな金額の買いが入ったということになります。
地方競馬やその日の前半ならまだ分かりますが、中央競馬のメイン近くになると売上が大きく、ちょっとやそっとの金額だとオッズはそこまで変動しません。8倍から4.7倍となると相当大きな金額をはらないといけません。つまり、相当大きな金額が動いたということになります。
考えられるのはパドックが良かったので買う人が増えたか、誰か1人が大金をぶち込んだということです。地方とかだとなんか裏情報があって、それを知る人が大きく賭けたみたいな八百長に近そうな買い方です。
だからこういった場合は来る確率が高いとも取れます。
ただ普通に考えたらオッズが下がって期待値が下がるという風に思っていいと思います。
購入時のオッズがそのまま配当になるということですが、いわゆるオッズが変動しないオッズメーカー的なことですね。確かにそちらがいいかもしれません。
変動した場合はそれなら買う、買わないということになりますから。なので、やはり出来るだけレース直前での購入をお勧めします。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
構成・撮影/キンマサタカ
記事提供元:週プレNEWS
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