私もダイヤモンド世代! 櫻井梨央が首位と1打差で最終日へ「明日こそは絶対に…」
<日本女子アマチュアゴルフ選手権 3日目◇19日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6462ヤード・パー72>
日本一につながるバーディだった。最終18番で8メートルをねじ込んだ櫻井梨央の声が弾んだ。「その前の17番でボギーを打って流れを悪くしたので、ホントに大きいバーディでした。上からだったけど、しっかり打てた。きょうはいいゴルフができたと思います」。
連日の猛暑で日に日に硬くなるグリーンと難しいピン位置に多くの選手が伸び悩むなか、5バーディ・3ボギーの「70」でラウンド。この日、10人だけしかいないアンダーパーをマークし、10位からトータル3アンダー・4位に上がってきた。
宮城・仙台市出身で高校は茨城の明秀学園日立高、大学は日大に進んだ。地元に大学は「チャリ(自転車)ならすぐです」の東北福祉大、高校も「必死で坂道をこいでいけばチャリでいけるかな」という場所に東北高がある。ともにゴルフの強豪校。だが、「うまくなれるのはここだと思った」と自分で親元を離れることを決めた。
2003年10月生まれのダイヤモンド世代。高3のときは昨年の国内女子ツアー「スタンレーレディス」でツアー初優勝した佐藤心結と寮が同部屋で、「いつも一緒にゴルフをしていた。優勝したときはすごくうれしかったです」と自分のことのように喜んだ。
日大は3年時の昨年9月、2度目のプロテスト受験に備えて中退した。「プロテストと大学の試合、いまのままだとどっちつかずで中途半端になる。学校にも迷惑がかかるので辞めることにしました」。高校3年のときの最初のプロテストは2次予選で落ちた。「けっこう、自信があったので、少し心が折れましたね。『来年また…』とは、すぐに気持ちを切り替えることができなかったので、日本女子学生に勝って、プロになろうと」。
岐路に立ったとき、右に行くか、左に行くかはすべて自分で決める。ゴルフにも迷いのない芯の強さを感じる21歳は「今週は毎日60台が目標だったけど、まだ一度も出せていない。明日こそは絶対に出したいです」と力強く言い切った。首位とは1打差。3打差以内に12人がひしめく大混戦を制し、心置きなくプロテスト合格に向けてシフトする。(文・臼杵孝志)
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