もう迷わない! 失敗しないUT選びの新基準は『FP』『重心角』『ソール角』だった!【最新モデル試打】
アイアンとFWの間をつなぐクラブとして、すっかり定番化した「ユーティリティ(UT)」。その性能は年々進化し、ヘッド特性も多様化している。そんな中で悩ましいのが、「どのモデルを選べばいいのか?」という点だ。今回は、プロ・アマ問わず使用者の多いロフト21~23度のUTを集め、モデル選びの基準となるポイントを探ってみた。
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UTに求める性能は人それぞれ異なる。ロングアイアンの代わりに高い弾道でグリーンを狙いたい人もいれば、FWのような飛距離性能を重視する人もいる。
ギアコーチの筒康博は、「4つの新基準」でヘッドをチェックすれば、自分に必要な性能が備わっているかを見極められると語る。
「まず、スイングとの相性は『クラブ長』と『FP(フェースプログレッション、シャフトの中心軸からリーディングエッジまでの距離を指す)』でチェックできます。アイアンのように打ち込むか、FWのように払い打ちするか――自分のスイングタイプに合わせて最適なものを選ぶことが大切です」(筒)
クラブ長が長いほど、シャローな軌道でレベルブローに打ちやすく、短いほど上から打ち込むダウンブローのスイングに適している。つまり、アイアンの延長としてUTを使いたいなら、短めのモデルを選ぶのが理想的だ。
また、FPが小さいモデルはリーディングエッジが後方に位置し、アイアン的な打ち方がしやすい。一方、FPが大きいとリーディングエッジが前に出るため、レベルブローのスイングでボールをとらえやすくなる。
「弾道特性は『重心角(シャフトを水平に置いたときにフェースがどれだけ上を向くかを示す角度)』と『ソール角(シャフトを垂直にしたとき、ソール後方の持ち上がり具合)』で判断できます。UTで飛ばしたいのか、それとも高さを出してグリーンに止めたいのか。好みの弾道が出るモデルを選べば、UT選びの失敗は確実に少なくなるはずです」(筒)
重心角が大きいほど重心が深くなり、球が高く上がりやすく、スピンも入りやすくなる。逆に重心角が小さいと重心が浅くなり、スピンが抑えられてライナー性の強い弾道になりやすい。
また、ソール角が大きいとヘッドのお尻が上がっている分、ロフトが寝やすくなり、打ち出し角が高くなりやすい。ソール角が小さいと、インパクト時のロフトが一定に保たれ、安定して強い球を打ちやすくなる。
ちなみに、現在のUT売れ筋ランキングは以下の通り。
1位:ピン G440
2位:テーラーメイド Qi35
3位:ダンロップ ゼクシオ13
4位:ダンロップ ゼクシオ13レディス
5位:キャロウェイ ELYTE MAX FAST
人気のあるUTモデルの中から自分に合ったUTを見つけるためにも、クラブ長・FP・重心角・ソール角という4つの数値をチェックすることが重要だ。自分のスイングにフィットするモデルが、きっと見つかるはずだ。
【UT試打リスト】
テーラーメイド:Qi35 レスキュー
ピン:G440 ハイブリッド
キャスコ:UFO AIR UT by POWER TORNADO
キャロウェイ:ELYTE UT
キャロウェイ:ELYTE MAXFAST UT
ダンロップ:スリクソンZXi ハイブリッド
ホンマ:TW767 UT
■試打/解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。インドアゴルフレンジKz亀戸店でヘッドコーチとして、日々アマチュアの悩みに応えている
■試打/解説 小坂圭司
こさか・けいじ/インドアゴルフレンジKz亀戸店支配人。所属コースでクラブチャンピオンを取った経験を持つトップアマで、ドライバー飛距離は300ヤードを超える
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