小祝さくらが薄氷の全英切符獲得 リンクスに危機感も?「こういうゴルフをしていたら…」
<宮里藍 サントリーレディス 最終日◇15日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6558ヤード・パー72>
激戦の末、全英切符の最後の1枚は小祝さくらの手に渡った。
最終日に1バーディ・4ボギーの「75」とスコアを崩したが、トータル8アンダー・9位タイで51.5ptを加算。メルセデス・ランキング(MR)上位3人に与えられる枠で、7月31日開幕の海外メジャー「AIG女子オープン」の出場権を獲得した。
「きょうは基本うまくいかなかった。いいショットをしても、パットが入らなかった。最後の18番も絶対にバーディを取って帰ろうと思ったけど、ラインが合いませんでした。きょうはそういう一日かなって感じです」
MRでの全英出場枠は、1位の佐久間朱莉、2位の神谷そらが3位以下を大きく引き離しており、大会前から当確ランプを点灯させていた。残る1席を巡って、し烈な争いが展開された。
終盤15番、MR8位の河本結がバーディを奪って単独3位に上がったとき、8位タイの小祝は全英圏外に押し出された。だが、同じ組の神谷そらが17番でイーグルを奪い、河本と並ぶ3位でホールアウト。これにより、土壇場で小祝に全英切符が転がり込んだ。
プレー中の選手たちは知る由もなかったが、全英争いは1ホールごと、1打ごとに目まぐるしく状況が変わっていた。有資格者を除く上位3人に入ったMR5位の小祝と、MR6位の河本との差はわずか15.77pt。仮に小祝があと2つスコアを落としていたら、最後の1枠は河本の手に渡っていた。苦しみながらもぎりぎりのところで踏ん張り、薄氷を踏む思いで全英切符をその手に収めた。
昨年、聖地セントアンドリュースで開催された全英では、トータル5オーバーでカットラインに1打届かず予選落ち。ウェールズにある今年の開催地ロイヤル・ポースコールも同じリンクス。「きのうもそうですが、風が吹いたときにティショットが安定していなかった。パットも入るときもあれば、きょうみたいに入らないときもある。こういういうゴルフをしていたら、全英では戦えない。しっかり修正して頑張りたいです」。
国内優先の27歳にとって、「全米女子オープン」と並び出場を熱望するのがこの全英。昨年の悔しさを晴らす舞台は整った。全英開幕まであと約1カ月半。準備を整え、今年はリンクスに爪痕を残すつもりだ。(文・臼杵孝志)
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