「ひゃくえむ。」アヌシー国際アニメーション映画祭でワールドプレミア実施。内山昂輝と津田健次郎の共演も発表
『チ。―地球の運動について―』の魚豊が連載デビュー作として《100m走》に魅せられた者たちの狂気と情熱を描いたコミックを、ボイスキャストに松坂桃李と染谷将太を迎え、「音楽」の岩井澤健治が監督を務めてアニメーション映画化した「ひゃくえむ。」。アヌシー国際アニメーション映画祭2025で6月12日(木)に、ワールドプレミアとなる上映が行われた。
満席の会場に現れた岩井澤監督は「前作の『音楽』は小さなチームで作った作品でしたが、多くの人に見てもらって、それが今回の『ひゃくえむ。』に繋がりました。」とし、「『音楽』の時はコロナ禍でアヌシーに来られなかったので、今日やっとアヌシーで皆さんの前に立ててすごく興奮しています。100m走はただまっすぐに走るシンプルなスポーツなので表現するのが難しかったですが、楽しんでもらえるようにすごく考え抜いて頑張って作りました」とコメント。観客からは「アニメーションの力は無限大だということを改めて感じた」「10秒間の感情をここまでアニメーションで表現できるのはすごい」といった声が寄せられた。
さらに、「君たちはどう生きるか」をはじめ世界中のアニメーション映画を配給・出資などで支えてきたGKIDSが、「ひゃくえむ。」の共同出資製作および北米配給を行うことが発表された(10月に北米公開)。同社のデヴィッド・ジェステット社長は「『ひゃくえむ。』にパートナーとして参加し、この素晴らしい映画を北米にお届けできることを大変光栄に思います。この新しいスポーツ映画を早く皆様にお届けできるのを楽しみにしています」と喜びを表明している。
そして新たなキャストも明らかに。陸上界を牽引する絶対王者の財津役を内山昂輝、財津に王者の座を阻まれ続ける海棠役を津田健次郎が務める。映画の日本公開は9月19日(金)、引き続き注目したい。
〈コメント〉
内山昂輝
財津の声を担当した内山昂輝です。彼のセリフは独特な言い回しが多くてどういう風に表現していくべきか悩んだのですが岩井澤監督から丁寧に演出していただいて物語の最後まで走り抜けました。アニメーションならではの走りの表現をはじめとして『ひゃくえむ。』という作品がどのように映像化されるのか僕自身もとても楽しみにしています。ぜひ劇場でご覧ください!
津田健次郎
新しい領域のスポーツアニメが誕生したのではないでしょうか?スポ根ですが、より哲学的な、奥深い、魅力的な作品です。魚豊先生の描く世界で、個性の強い人物を演じさせていただけるのが光栄でした。なるべく丁寧に、でも躍動感を失わず演じようと心掛けました。今までに無いスポーツアニメ、ご期待ください。ぜひ劇場で!
Story
生まれつき足が速く《友達》も《居場所》も手に入れてきたトガシ(声:松坂桃李)と、辛い現実を忘れるためがむしゃらに走っていた転校生の小宮(声:染谷将太)。トガシは小宮に速く走る方法を教え、放課後に共に練習を重ねる。打ち込むものを見つけた小宮は、貪欲に記録を追い始める。そうして二人は、親友かつライバルとなった。
数年後、天才ランナーとして名を馳せるも勝ち続けなければいけない恐怖に怯えるトガシの前に、トップランナーの一人となった小宮が現れる──。
©魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
配給:ポニーキャニオン、アスミック・エース
記事提供元:キネマ旬報WEB
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