2週連続予選落ちも心配ご無用 佐久間朱莉がV字回復の6位浮上で3勝目に大前進
<宮里藍 サントリーレディス 2日目◇13日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6558ヤード・パー72>
13位から出た佐久間朱莉が6バーディ・1ボギーの「67」と伸ばし、トータル8アンダーの6位タイに浮上した。プロ5年目の今季は4月に念願の初優勝を果たし、その4試合後に早くも2勝目をゲット。ここまで、ただ一人の年間複数回Vを達成しているが、そこから2週連続で予選落ちを喫していた。
疲れも原因に挙げていた予選落ち。だが、2度もあった想定外の週末の休みで心身ともに充電は完了した。初日はボギーなしの3バーディで「69」。この日は5番で唯一のボギーを打ったが、3勝目を狙える位置で楽々と予選をクリアした。
「ひさしぶりに土日にプレーができるので、うれしい。ドライバーショットはちょっと荒れたけど、セカンドショットはチャンスにつく回数が増えてくれたので、いいラウンドだったかな。大きなミスはドライバーだけでした」
ドライバーショットは初日から右にブレることが多かったが、その原因は首の寝違えだった。大会初日の朝、首に痛みが走った。マイ枕を常に持ち歩くツアー生活ながら、年に一度か二度はやってしまうというアクシデント。スイングの一連の動作の際、特にインパクトからフォロースルー、フィニッシュで首に負担がかかる。「しっかりボールをつかまえることができなかった」。こすり球のようなミスがたびたび出るのも仕方なかった。
まだ痛みは完全に治まっていない。この日は首の後ろにテーピングを施してのラウンドだった。それでも予選落ちを止め、優勝争いに加わってきた。「余計なことを考えないようにしたのがよかったのかもしれません」。ケガの功名と思えば痛みも軽くなる。淡々とホールを消化することに専念した実力者は少しだけ笑った。
2週前の「全米女子オープン」は世界ランキング75位以内の資格で出場を目指したが、惜しくも届かず悔し涙を流した。だが、7月31日開幕の「AIG女子オープン」(全英)は現在1位に立っているメルセデス・ランキング(MR)上位3人の資格で既に出場は確定している。初出場だった昨年の全英は60位。2年連続のリンクスで上位を狙うためにも、ここから調子をグンと上げていきたい。
「3日目は雨なので、ドライバーショットが滑って余計に右に行くと思う。しっかりフェアウェイをキープしたいです」。年間女王候補の22歳はスリップ注意の安全運転を心がけて、首位を追いかけていく。(文・臼杵孝志)
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