「勝たなきゃ」に応えた18ホール 早川夏未が師匠・天沼知恵子の前で見せた圧巻の“優勝劇”
<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第5戦 PIM Ladies Tournament 一日競技◇9日◇サニーカントリークラブ(長野県)◇6207ヤード・パー72>
マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーの第5戦「PIM Ladies Tournament」で、早川夏未が圧巻のプレーを披露し、後続に3打差をつけて優勝。2戦連続Vで通算3勝目を飾った。
この日、早川は8バーディ・ノーボギーの「64」を叩き出し、前半は、出だしの4連続バーディを含む「30」の猛チャージ。「苦手なスライスラインを、きちんと決められたこと。アイアンでバーディチャンスに付けられたこと」が好スコアの要因だった。
前戦「マイナビカップ」での勝利から、好調をキープして臨んだ今大会。「アイアンが仕上がっていた」と語る通り、ショットの自信がプレーの安定感に直結。「ミスをしても気持ちを切り替える」ことができ、好循環を生んだ。
そして、今大会はコーチでもある国内女子ツアー通算6勝の天沼知恵子が解説を務めていた。前戦で優勝後には「まだコーチの前で勝てていないので、優勝できるように頑張りたい」と語っていたが、その言葉通り、恩師の前で見事に有言実行。「勝たなきゃっていうのが心の中であって」と、プレッシャーもあったが、堂々たる勝利で応えたみせた。
天沼も、「見て(指導して)丸1年。伝えてきたことが自分の中で咀嚼できて、自分のゴルフを自分で語れるようになってきた」と教え子の成長に目を細める。一日競技での8アンダーという結果についても、「後ろも追い上げてくる中、本人も『ドキドキ』と言っていましたが、人と比べることなく、自分のゴルフを最後までやり通せた」と高く評価した。
そして、今年も最大の目標とも言えるプロテストが近づいている。昨年は最終ステージまで進んだが、あと一歩届かず。今年は苦手なスライスラインの克服、そして100ヤード以内の精度アップに取り組みながら、リベンジを期す。
「1打の重みが違う」と語るプロテスト特有の緊張感もある中、マイネクでの経験は大きな財産に。「最終テストはカメラも多いんですが、マイナビでテレビ慣れ、カメラ慣れもしてきたので、プロテストもマイナビと同じように1打1打に集中していければ」と前向きな姿勢を見せる。
最終プロテストに進んだことで、今年9月に行われる2次予選会からの挑戦となる。これまで4回プロテストを受験するも届かなかった合格。“5度目の正直”へ、勢いも実力も十分だが「まだ詰める所はある」と慢心は一切ない。(文・齊藤啓介)
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