スマホが奪う「睡眠と元気」…中高生の7割が疲労、子どもに何が?
日頃子どもたちの元気な様子を見ていると、多少の寝不足があっても乗り切れると、大人は思いがちではないだろうか。今回、日本リカバリー協会はベネクスとの共同での調査から見えてきたのは、スマホの長時間使用や自宅学習によって睡眠時間が短縮傾向にあること。では具体的に年代別でその実態を見てみよう。

年齢の上昇に伴い疲労度合いが増加「中学生では69.2%の人が疲労を感じている」

日本リカバリー協会はベネクスとの共同で、2025年3月31日~4月10日、スクール運営のDXプラットフォーム「Sgrum(スグラム)」に登録の保護者3,212人を対象に、ジュニア世代の休養・抗疲労に着目した調査を実施し、「ジュニア年代のリカバリー白書2025レポート Vol.1」を発表した。
「疲れている人」の割合として幼稚園児は30.5%、小学低学年は41.5%、小学中学年は51.2%、小学高学年は61.2%、中学生では69.2%、高校生では65.8%と、幼稚園児から高校生まで、年齢の上昇に伴い疲労度合いが増加していることが分かった。では心身の疲労を引き起こす原因は何だろうか。まずは睡眠時間を見てみよう。
年齢が上がるにつれ睡眠時間は短縮傾向に。高校生では「6時間未満」が13.2%も

幼稚園児では9時間以上の睡眠を確保できている割合が7割を超えるが、小学低学年になると約半数にまで減り、小学高学年になると3割未満となる。中学生では「7時間以上8時間未満」が37.8%と最も多く、「6時間以上7時間未満」が14.4%、「6時間未満」が3.7%という結果に。
高校生になると「6時間以上7時間未満」が36.6%と最多で、「6時間未満」の生徒も13.2%いることが判明した。年齢が上がるにつれ、睡眠時間の減少が顕著に表れている。
では、その背景にあるものとは何か。
スマホの使用時間は年齢が上がるにつれ増加傾向。幼稚園児でも36.3%が使用

スマホ・携帯電話は使用しているかと尋ねると、幼稚園児の36.3%がスマホ等を使用していることが判明。小学低学年では46.4%だったのが高学年になると76.7%まで割合が増加している。スマホ等の使用時間は、中学生になると3時間以上が19.4%、高校生では41.4%まで上昇していることが分かった。
スマホの使用時間が長くなるにつれ就寝時間が遅くなり、結果、睡眠時間もも減少傾向にあると考えられる。また、自宅での学習時間を確保していることも睡眠時間の減少に影響しているようだ。
休日になると睡眠時間を多く取る児童・生徒が増えるが、日頃の疲れが出ているのだろうと予測できる。平日でも必要な睡眠時間を確保できるように、家庭内で意識し、ルール等の見直しをしてみるといいのかもしれない。
出典:【一般社団法人日本リカバリー協会】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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