曲がるラインは“寝グセ直し”でリセット 地元大会での反省を生かす都麗華「トップ10に入らないと」
<ヨネックスレディス 事前情報◇4日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6339ヤード・パー72>
先週の悔しさを今週に生かす。9年ぶりに徳島県で開催された「リゾートトラスト レディス」で、地元出身のルーキー・都麗華は、2日間トータル8オーバー・109位タイで無念の予選落ち。デビュー戦以来5試合ぶりに決勝ラウンドに進めずに肩を落としたが、気持ちを切り替えて新潟に乗り込んでいる。
先週を振り返れば、反省の言葉が次々と口をつく。「いいところを見せたくてピンばっかり狙ったり、グリーンのアンジュレーションが難しいところについて外したり。ボギーが重なりました」。
前回、徳島で大会が開催されたのは2016年。12歳だった都はコースに足を運び、地元の先輩・堀琴音のプレーを追いかけた。昨年のプロテストに合格して、今回はロープ内で応援される立場に。思い入れのある大会で、地元の友人・知人が「想像以上」にかけつけた。
決して調子が悪かったわけではないが、「これぞ空回りみたいなゴルフ。やってやろうという気持ちと実際がかみ合っていない感じで、ひどかったですね」。バーディを求める気持ちがリズムを崩した。
新潟では、ショットの微調整やパッティングのリセットに力を入れた。プロ転向後ワーストスコアとなる「79」の初日は、フェアウェイキープ率100%を記録したが、パット数は37。「3パット4回…。久しぶりにかましちゃいました。自分の狙いたい気持ちをうまくコントロールできませんでした」。曲がるラインを強めに浅目に読んで打つと、大きく外れて3パットすることがあったという。
曲がるラインでは「もう少し曲がりそうと思って、打つ直前に向きを変えてストロークが緩んだり、逆にパンチが入る悪いクセがあります」。曲がるラインのイメージを良くするために、石井忍コーチとともに“寝グセ直し”と呼ばれる練習法に取り組んでいる。
「あれをやると、自分が向いたところに打てば勝手に曲がっていきます。修正の意味を込めてやっています」。例えば右に曲がるラインを探して、最終目的地にマークをする。そして打ち出し方向には真っすぐのロープを張る。ロープに沿って打ち出せば、右に曲がってマーク付近に止まるため、曲がるラインのイメージを養える。
さらに、右手片手打ち、左手片手打ち、両手で挟んで打つ基礎練習も日課だ。「手首を使うクセがあるので、パターを片手で持つと手首を使ったり余計なことができないし、大きな筋肉で動かせる感じが分かります。自分の基礎練習です」と、練習グリーンでボールを転がした。
デビュー戦の「アクサレディス」こそ予選落ちに終わったが、「パナソニックオープン」で15位、国内メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」で8位に入るなど、120ポイントを超えて暫定リランキングは14位。3戦後の「ニチレイレディス」終了後に行われる第1回リランキングは問題ない位置にいる。
「次の目標はシード権です。そのためにはトップ10にどんどん入っていかないと」。結果を求めた地元大会では空回りしたが、「それも含めて実力だと思います。すごく勉強になりました」と苦い経験も糧にする。気持ちも技術もリセットした新潟の地から、シード獲得に向けてリスタートを切る。(文・小高拓)
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