芝浦工業大学の研究チーム、新規フッ素化剤の効率的な合成手法を開発
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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芝浦工業大学の田嶋稔樹教授率いる研究チームが、最も安全かつ安価なフッ素化剤の一つであるフッ化カリウムから新規かつ効率的なフッ素化剤の合成に成功しました。
研究の背景と概要
有機フッ素化合物は、医薬品、農薬、機能性材料や陽電子放出断層撮影(PET)など多様な分野で利用されていますが、天然にはほとんど存在せず、合成が必要です。しかし、使われてきたフッ素化剤は毒性、腐食性、爆発性を有し、かつ高価であることが課題とされてきました。そのため、安全かつ安価で反応性の高いフッ素化剤の開発が求められていました。ベセスチームは、この課題に取り組みました。新規フッ素化剤の開発
チームは、フッ素化アルコールに特異的に溶解する特性を有するフッ化カリウムから、新規フッ素化剤であるテトラブチルアンモニウムフルオリド誘導体(Bu4NF(HFIP)3錯体)を簡便かつ高効率で合成する手法を開発しました。合成したBu4NF(HFIP)3錯体は吸湿性が極めて低く、長期保存可能で、取り扱いが容易なことが明らかになりました。今後の展望
この新規フッ素化剤は、医薬品、農薬、機能性材料やPET検査用分子プローブの合成などへの応用が見込まれます。また、その反応性と吸湿性のスイッチングが可能になることや、フッ素化剤としてだけではなくイオン液体としての応用展開も期待されます。詳細URL
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2025/cc/d5cc01341khttps://www.shibaura-it.ac.jp/
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