同伴選手のプレーペースにかき乱され… 河本結は“米国あるある”に困惑の最終日に「タフというか修行」
<全米女子オープン 最終日◇1日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>
「風邪をひいてしまって…」。鼻声でそう話す河本結は、3度目の世界一決定戦をトータル7オーバー・36位タイという結果で終えた。借りた家のシャワーが水しか出ないという、「アメリカあるある」なトラブルにも見舞われたが、なんとか4日間を完走した。
“米国あるある”は、コース外だけの話ではない。同伴競技者のプレーペースにも悩まされる一日になった。スタートからみるみるうちに、前の組との距離が開き、9番終了時点では計測が入ることを告げられた。「ほぼダッシュしていて、ほんとに記憶がないです。タフというか修行。14番(パー5)のツーオン狙い待ちで追いついたのでよかったです」。肝を冷やしながらのラウンドになった。
この米国女子ツアーの“スロープレー”は、ツアーとして克服に挑んでいる大きな問題。今季から対策を講じているが、なかなか撲滅とはいかないのが現状だ。「ゴルフに集中できなかったのが悔しいですね。こうやってアメリカで試練を味わうのも、これからの成長につながることだと思う」。ただ、前を向いて、この思いすら力にしていくつもりだ。
2020年から21年の途中まで戦った米ツアーについて、「コースが面白くて成長させてくれる」という気持ちは、今回も感じ取ることができた。それだけに「こういったことに対応できない自分も悔しい」という思いが強い。世界ランクにより、今月19日に開幕するメジャー第3戦「KPMG全米女子プロ選手権」(テキサス州、フィールズランチ・イースト)の出場権も手にしたが、これについては「行く予定だけど、ちょっと考えます」とだけ話すにとどめた。
「成長も感じられたし、いい機会でした」。さまざまな感情が入り乱れた4日間だが、大きな収穫と課題を持ち帰ることはできそうだ。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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