企業は導入進めるが…就活生の6割がAI面接に「不安」抱くワケ【Synergy Career調査】
技術の進歩により、AIが瞬く間に人間社会に浸透していく時代となった。面接ですら、AIを活用する企業が増えてきている。今回、Synergy Careerは就活生200人を対象に、AI面接に関する調査を実施。人を介さないAI面接というものが、今まさに就職活動に励む学生たちの目に、AI面接がどのように映っているのかを見ていこう。

「人間の面接官がいい」と回答した割合は、約70%にのぼった

今回のAI面接に関する調査結果から、就活生の20%程度しかAI面接の経験がないと判明。AI面接の導入はまだ広く進んでいないことが分かる。対象となった就活生の60%以上が、AI面接に対して不安を感じているということも明らかになった。

そして、「全く不安ではない」と答えたのはわずか6人であり、大多数の就活生が何らかの不安を抱いていることが分かる。
実際、AIか人間のどちらから面接を受けたいか尋ねたところ、「AI面接がいい」という回答は14%程度と少数派であった。関連してAI面接を導入する企業に対するイメージの良し悪しも尋ねたところ、良い印象も悪い印象も同じ割合となり、「どちらでもない」という回答が一番多いという意外な結果となった。
AIの導入で企業側がコストダウンを図れるのはもちろんだが、就活生側としては、AIを面接に導入されるメリットが十分に伝わっていないと言えるだろう。
AI面接に対する就活生の具体的なイメージとは

AI面接に対し、不安の声が多いということは明らかになったが、就活生がAI面接に抱く具体的なネガティブイメージ・ポジティブイメージについても見ていこう。ネガティブイメージとしては、「判断基準が分からない」が94人でトップ。次いで「人間味がない」が92人で2位だった。たしかに面接の中で何を判断基準にされたかが読めなければ、次の面接に活かせないというデメリットが生じてしまう。人間味がないことも、就活生にとって、面接が単なる作業のように感じられてしまうのかもしれない。

対してポジティブイメージとしては、「先進的である」「落ち着いて話せる」「対人ではないので緊張しない」「公平である」という意見が近い数値で上位に並んだ。たしかに自分の目指す企業が先進的であることは、ポジティブに捉えられるだろう。人対人で感じる緊張が少ないため、AIの人間味のなさをむしろ好意的に受け止める人もいることが分かる。しかし、回答数としてはポジティブイメージがネガティブイメージに比べ70件程度少ないため、就活生にとってはまだネガティブイメージのほうが強いといえる。
今回の調査結果から、AI面接の導入が先進的である反面、就活生のニーズと噛み合っていない部分も多いことが明らかになった。就活生のAI面接に対する不安やネガティブイメージを払しょくすることが、企業側の今後の課題といえるのではないだろうか。
出典:【株式会社Synergy Career】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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