最強アマの看板に偽りなし 16歳の岩永杏奈が思い描く“最短ルート”「優勝したらプロに…」
<リゾートトラスト レディス 初日◇29日◇グランディ鳴門ゴルフクラブ36(徳島県)◇6585ヤード・パー72>
昨年の「日本女子オープン」で16位と健闘し、ローアマに輝いた注目アマチュアの岩永杏奈(大阪桐蔭高2年)が絶好のスタートを切った。6バーディ・1ボギーの「67」は首位と1打差の3位タイ。「すごくアイアンショットが安定していてバーディチャンスにつけられたのがよかったのと、ドライバーショットも1回しかフェアウェイを外さなかったのがよかったです」。フェアウェイキープ率は92.9%(13/14)で、パーオン率は83.3%(15/18)。いずれも4位という高水準のゴルフで、すいすいとリーダーボードを駆け上がっていった。
兵庫・尼崎出身。塚口中3年のときに「日本ジュニア」を制した。高校は2022、23年と2年連続年間女王となった山下美夢有と同じ大阪桐蔭高に進んだ。今年はJGA(日本ゴルフ協会)のナショナルチームに選ばれ、3月には「春の全国高校選手権」で優勝を果たし、5月には「関西女子アマ」も制した。複数のツアー関係者が「今のアマチュアでは頭ひとつ抜けた存在。すでに完成形に近いし、もっと強くなる」と口をそろえる逸材で、5歳から始まったゴルフ人生は文字通り順風満帆だ。
ツアー出場は4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」以来、9試合目となる。前回はトータル5オーバーの91位で予選落ちを喫したが、今回は「ドライバーのヘッドを新しいものに替えて、いろいろ調整してもらったらスピン量が減って、飛距離も伸びた」と本来の調子を取り戻したドライバーショットからゲームを組み立て、ツアーでの自己ベストをマークした。
まだ初日が終わったばかり。それでも、これだけスキのないゴルフを見せられると、史上9人目のアマチュア優勝の期待も膨らむ。16歳132日で優勝のゴールに飛び込めば、イ・ヒョソン(韓国)、勝みなみに次ぐ年少V。まだ高校2年生でプロテストは来年だが、「優勝したらプロになりたいです」と本人も最短ルートの青写真を思い描いている。
この日のボギーはバーディチャンスから3パットした16番の1つだけ。「課題はパットです。しっかり修正したい。疲れも出てくると思うので、休めるときにしっかり休みたい」。週末のV争いに向け、最強アマは万事心得ている。(臼杵孝志)
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