海外有力選手が“契約外”で『RTZ』へ移行!? 気になり過ぎて私物の『SM10』と打ち比べた
ダンロップの広報から「最近クリーブランド『RTZ』ウェッジの契約外での使用者がかなり増えています」と聞いたのは「全米プロ」を終えた頃。LIV勢だけでなく、PGAツアーでも『RTZ』の契約外使用が急増中だとか。2月には契約フリーの渋野日向子がコレを選び一時話題となったが、何がいいのか?改めてタイトリスト『ボーケイSM10』がエースの記者と、クリーブランド『RTX DEEP FORGED 2』がエースの同僚が、【RTZ vs SM10】を打ち比べてみることに。
ボールはスリクソン『Z-STAR XV』を主に使用したが、まず最初に期待したのが打感の差。今回「Z-ALLOY」と呼ぶ軽くソフトな合金を開発した『RTZ』の打感に最初は注目したが、短いアプローチでは『SM10』とほぼ差を感じなかった。が、フルショットに近いインパクトの加撃になると、『RTZ』の方がソフトで球乗りがよく感じた。
構えた形状は、私物で慣れた『SM10』の方がもちろん構えやすく、懐部分が『RTZ』より広く見えて安心感がある。形状も慣れた『SM10』の方が開きやすいが、初めて使った割に『RTZ』は色んな球質で方向性も良かったのが好印象。ちなみに、クリブ慣れした同僚は「SM10よりRTZの方が刃がやや直線的な感じ。だからRTZの方が国内メーカーの軟鉄系アイアンと相性が良さそう」と言う。
スピン性能は『SM10』の方が若干上回るだろうか。理由は1年以上使用しているのに『RTZ』とほぼ遜色ない止まり方だったから。これは同じソール形状ではなく、手持ちの『SM10』が58.12Dで『RTZ』は58.10MIDとややローバンスで抜け感が強く、球の浮きやすさからそう感じたのかもしれない。ところが、同僚は「RTZの方がかかるでしょ!」と譲らない。
より上級者の同僚の意見だからといって折れるつもりも無かったが、「スコアラインの外側のトウにもミーリング痕があって、それが入ってないSM10より断然、平滑度が高そうだし、デザイン的にもスピンが利きそうなプラスアルファの魅力を感じる」と、それっぽい意見を並べる。違いを最も感じたのは「D3とD5の振り心地の差」で、ここは同僚と一致していた。
軽く感じる『RTZ』の方が操作しやすく、同じアプローチでも若干スピードが少し上げやすいのに、主に転がしでオーバーさせずに寄せられた。ゆったり振れる重めのバランスに慣れている記者は『SM10』に全く不満がないものの「58°だけより抜けがよくバンカーで薄く取ってスピンが効く『RTZ』に替えるのもアリ」と感じた。同僚も「バランスが軽い方が前に飛びすぎず好印象」と言う。
総評として、記者の技量では「RTZとSM10はバランス以外に遜色ない」と感じたものの、最後にエースボールの『プロV1』で打つと、慣れたフィーリングの『SM10』でビタッと連続で寄せられた。練習不足の人には、思い切って振れる「使い慣れ」が一番!?(編集部M・K)
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