石川遼は予想外の“飛びすぎ”に苦戦「会心すぎた…」 タテ距離合わせ4打差逆転へ
<日本プロゴルフ選手権 3日目◇24日◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース(岐阜県)◇7337ヤード・パー72>
トータル7アンダーの6位タイで2日目を終え、「あすは(トータルスコアを)2ケタにするのが一つの目標」と話していた2019年大会覇者の石川遼。だが、4バーディ・3ボギーの「71」と思うようには伸ばせず、トータル8アンダーにとどまった。それでもスタート時にあった8打差は4打差まで縮まり、8位タイからの逆転は十分に現実味を帯びている。
単独首位だったショーン・ノリス(南アフリカ)を追う3日目は、午前中から降り始めた雨に加え、前日より気温も「7~8度低かった」と悪条件が重なった。「きのうよりも飛ぶことはないし、朝も飛んでなかった。それも含め、タテ距離には自信を持っていたんですけど…」。スタート前から天候に合わせるような調整を行った。
アウトから出ると、1番パー5でピン右奥約10メートルに2オンし、2パットでバーディを奪う好スタート。しかし「一番やってしまった」と振り返る2番パー4では、ウェッジでの2打目がグリーンをオーバーした。奥のラフから砲台のグリーンへのアプローチ。ピン位置も近く、足が使いにくい状況で、ボールを飛ばさないためにも、やわらかく上げたがグリーンには届かず。2度目のアプローチではカップをかすめたが、入らずにボギーを喫した。
それでも3番では約20センチ、4番では2.5メートルのパットを沈め、連続バーディでバウンスバック。「すぐに取り返せたので、忘れることができているいるけど、流れを作れなかった原因ではあった」と、やはり2番のボギーが尾を引いた。
さらに14番パー5の3打目も、残り93ヤードからチャンスを狙ったが、フルスイングで90ヤードという60度のウェッジショットが思いのほか飛びすぎてしまった、「(ショットで)ゆるむことが一番嫌いなので」という意識はあったものの、「97ヤードぐらいの位置にキャリーしてしまって、『あれ…』って」と違和感が残るものに。「完璧だったけど、会心すぎたかな…。『入れ!』って思ったぐらいだったけど、全然違うところに行ってびっくりした」と振り返った。
結局ここはパーで切り抜けたが、グリーンを狙うショットのタテ距離が噛み合わない一日に。ただ「パッティングもいいですし」と調子自体は悪くない。「まずは自分のやるべきことをしっかりやって、それがスコアにつながれば」。歴代覇者の意地を見せる“逆転劇”に期待がかかる。(文・高木彩音)
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