高橋一生「今までで一番“岸辺露伴”していた」
5月24日(土)映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」公開記念舞台挨拶が行われ、主演の高橋一生をはじめ、飯豊まりえ、玉城ティナ、戸次重幸、大東駿介、井浦新のキャスト陣、渡辺一貴監督が登壇。本作を鑑賞したばかりの観客の前で、作品への思いや撮影裏話を明かした。
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荒木飛呂彦の漫画を原作に、特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を持つ漫画家・岸辺露伴が奇怪な事件に立ち向かっていく人気シリーズの最新作。
2020年の最初のドラマシリーズから5年、自身の“憧れ”でもある主人公・岸辺露伴を演じてきた高橋は「その瞬間にあるものをすべて詰め込んできた作品」、渡辺監督は「“これホントに出来たんだ”という不思議な感覚に毎回毎回襲われる、稀有な作品」と、これまでを振り返る。
最新作は、邦画初の全編イタリア・ヴェネツィアロケという「岸辺露伴」史上最高スケールでの映像化にちなみ、「今までで一番〇〇だったことは?」という質問も。
シリーズを重ねるごとに「毎回更新できている」という高橋は、本作は「今までで一番“岸辺露伴”していた」と回答。「ひとつの物事に対していろんな見方をし、時に悪役ですら敬意を表す。逆に、自分と全く関係ない時は落とし前をつけずに去っていく。このスタイルを貫いていて、自由に生きていていいなと思う」と“露伴”の魅力を語った。
露伴の担当編集・泉京香役の飯豊は、「一番胸が熱くなったシーン」として、ラストシーンからエンドロールの朝焼けのシーンをあげる。早朝、まだ眠っていたヴェネツィアの街がだんだん目覚めて来るのを感じ、「心地よくて、ほんのり緊張感があって。ここに“泉くん”として立つことは一度きりなんだと胸が熱くなって、忘れられない瞬間になりました」と。
玉城は、「一番“岸辺露伴”の世界にいると感じた瞬間」としてクランクアップの思い出を。最後が“ヘブンズ・ドアー”をかけられたシーンだったため、“ヘブンズ・ドアー”のまま高橋の挨拶に感涙していたそうで、「私自身が“ヘブンズ・ドアー”をかけられたとしたら、このことが書いてあると思います」と。
ホームレス役の戸次は「史上最大のメイク時間」と撮影裏話を。なんと、毎回90分かかっていたそう。
“最高の幸せを感じると最大の絶望に襲われる”という役を演じた大東は、撮影中“漫画の中に入ったような錯覚”を味わい「最高の幸せを何度も感じました」と。
井浦は、本作は「史上最大の愛にあふれた現場」と。キャストとスタッフが5年かけて作り続けてきた「純度の高い愛の結晶」の作品であること、原作「ジョジョ」シリーズのファンでもあり「好きしかない世界」に参加できたこと、そしてその愛にあふれた作品を受け止めてくれる観客の方々の愛にも感謝した。
また、高橋は周囲から「露伴は変人だから好き」という声を多く聞いたそうで、「現代の社会では、分かりやすくて、短くて、合理的な“整えられたもの”を求められる傾向にある中で、“露伴”に自分自身で引いてしまった柵の外にある憧れを見ているのではないかと思います」と分析。そして、「ジョジョ風にいうと“俺たちにできないことを平然とやってのける。そこにシビれる!あこがれるゥ”」と、“ジョジョ”シリーズの名言を用いて露伴の魅力を表現した。
「岸辺露伴は動かない 懺悔室」
出演:高橋一生 飯豊まりえ / 玉城ティナ 戸次重幸 大東駿介 / 井浦新
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
<ストーリー>
漫画家・岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く。それは誤って浮浪者を殺したことでかけられた「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」呪いの告白だった。幸福から必死に逃れようと生きてきた男は、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだ筈の浮浪者が現れ、ポップコーンを使った試練に挑まされる。「ポップコーンを投げて3回続けて口でキャッチできたら俺の呪いは消える。しかし失敗したら最大の絶望を受け入れろ…」。奇妙な告白にのめりこむ露伴は、相手を本にして人の記憶や体験を読むことができる特殊能力を使ってしまう…。やがて自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっている事に気付く。
© 2025「岸辺露伴は動かない 懺悔室」製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
記事提供元:テレ東プラス
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