男子メジャーで違反 S・ノリスに視聴者からの指摘により2打罰 コース外からの通報についてPGA「我々は我々の判断を」
<日本プロゴルフ選手権 3日目◇23日◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース(岐阜県)◇7337ヤード・パー72>
第3ラウンド終了時点で、単独首位に立っていたショーン・ノリス(南アフリカ)だったが、中継を見ていた視聴者の指摘により、ペナルティがくだされた。問題になったのは14番パー5のグリーン上で、ノリスがボールをマークした際、ボールの真下まで入れたことにより、本来のボール位置よりもカップに近づけてプレーを進めたことだった。大会を主催する日本プロゴルフ協会(PGA)が改めて映像を確認。ゴルフ規則14.7『誤所からのプレー』により、スコアカード提出後に2打罰がくだされた。
PGA側は視聴者の指摘を基に中継を確認。「それにより、規則14.7『誤所からのプレー』。これに関しては重大な違反はないということで2罰を14番に付けまして、ノリス選手のスコアが5から7になります」とPGA競技員の天野克彦氏から発表があった。続けて「確認できる材料があって、それを確認した結果、本人もそういうことがあったっていうふうに認めた」とノリスは納得している。
これにより、14番はパー(5)だったスコアは、ダブルボギー(7)に修正され、1オーバーの「73」→3オーバーの「75」に修正。トータル12アンダー・首位タイとなった。
今回、たまたまノリスが中継に写っていたことで判明したこと。それについては「我々も全てに対して、視聴者の皆様に対する主張を聞くという事はないんですけれども、疑いが出てきたという話になってくるとやはり調べると言うのはしなければいけない部分ではあると思います。確かにテレビが映っていた、映ってないところがどうなんだっていうこともあるかもしれません」と曖昧にした。
視聴者からの指摘による判断について問題ではないのか。2017年に米国女子メジャー「ANAインスピレーション」でレクシー・トンプソン(米国)が受けた裁定は世界中で大きな議論となったことがある。トンプソンは3日目の17番でグリーン上のマークから異なる地点でプレーしたことが視聴者からの指摘で判明。これにより誤所からのプレー(2罰打)と過少申告(2罰打)により4罰打が、1日たった最終日のラウンド中に告げられてタイトルを逃したということ。それにより、R&AとUSGAは同年にルールにおける新たな裁定となる34-3/10を追加した。
ビデオ検証の採用を制限する内容で「肉眼ではわからない程度の事象」や、「プレーヤーが合理的な判断で決定したこと」がビデオによりルール違反が判明しても、それを採用しない裁定を下すことができるというもの。
そういったことも含めて、今回の判断についてPGAは「各団体で、そこに関しては違いがあるので、そういうふうになった状況があったのかもしれませんが、我々は我々の委員会としてのコミュニティとしての判断とジャッジで、対応し、そこで確認をしたっていうことになっています」と説明した。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。