『ゾーン』に入るヒントは世界一のボールストライカー! アマチュアも練習場でできる訓練法とは?【心理学者が紹介】
トップアスリートがときどき入るという『ゾーン』。トーナメント中継でもよく使われる言葉だが、プレー中に入るためにはどうしたらいいのか? 心理学者の児玉光雄氏が解説する。
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プレー中にゾーンに入るためには、「スコアを気にしない」「終わったことを考えない」「他人との比較をしない」ことが大切。練習のときから頭を空っぽにする訓練も必要です。その訓練とは、反復練習です。
皆さんは、1950~70年代に活躍したモー・ノーマンというカナダ人プロをご存じでしょうか。米国男子ツアーでは未勝利ながらも、リー・トレビノ(米国)らが “世界一のボールストライカー”と称し、ブライソン・デシャンボー(米国)もスイング作りの手本にしているという伝説のゴルファーです。
このノーマン、練習方法でも注目を集めました。それは現役時代、週5日、毎回800球のボールを打ち続けたこと。そしてこの練習こそが、試合でも雑念に惑わされることのない類いまれな集中力につながったといわれています。
当時、ゾーンという言葉が一般的ではありませんでしたが、その後の研究で、“無の境地”に入るためには、精神のコントロールだけでなく、本番では何も考えずに済むくらいの練習量が必要だということが分かってきたのです。
とはいえ、アマチュアの皆さんが、黙々と練習をするのはとても辛いと思うし、長続きもしないはず。そこで提案です。毎回、練習の最後に、自分自身の最高記録に挑戦してみてはいかがでしょうか。
例えば、ボールを10球打ち、練習場のネットを支えている2本のポールの間を何球通せるかを数えるといったように。そうすれば練習も楽しくなるはず。その確率が上がれば、ターゲットの間隔を狭めるのもいいでしょう。そういう工夫をしながら、自然と無の境地が作れるように、反復練習を行ってみてください。
※『アルバトロス・ビュー』901号より抜粋
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