39歳でも250Y超え! 藤田さいきが4年変えない1Wの絶妙45.375インチの理由【こだわりの14本公開】
プロ21年目の39歳、藤田さいき。通算6勝を挙げ、今季は日本勢の最年長シード選手として今も第一線で戦う。今季国内メジャー初戦の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」では、プレーオフで申ジエに敗れたものの、体調不良の中、最後まで戦い抜いたのは記憶に新しい。今年40歳になる藤田が選んだ14本に迫ってみた。
「さいきさん、飛びますよね」。20代の若い選手も一目置くのが、飛距離。35歳を過ぎても衰えはなく、2022年のドライビングディスタンスは250.06ヤードの8位。23年は249.06ヤード(18位)、24年は248.64ヤード(19位)と、平均で250ヤードほど飛ばし、ツアーでも飛ばし屋の部類に入っている。
クラブ契約フリーの藤田のドライバーは、2022年発売のピン『G430 MAX』にシャフト契約を結ぶ日本シャフト製の『レジオフォーミュラMB+」を挿している。22年の「大王製紙エリエールレディス」で11年ぶりの優勝を挙げたときにも握られていたエースである。
この組み合わせが「飛距離も出るし、曲がらない。安心感があるからしっかり振れます。シャフトは狙った球筋を」と手放せない1本になっている。他のヘッドを試合に投入したこともあるが、「なかなか越えるものがない」とエースの座は揺るがない。
驚いたのはシャフトの長さが45.375インチという細かさ。日本シャフトの担当者によると「ベースは45.25インチの4分の1チップカットなんですけど、ここ4~5年やっている中でいい感じで振れるところを探った結果が45.375インチでした。それ以上でもそれ以下でも『何か違う』と感覚的に違いを感じるようです」とわずか数ミリの差を感じるという。季節によっても担当者が微調整を行う。これも契約選手ならではだろう。
ウッド系は3番ウッド(16.5度)、4番と5番のユーティリティはコブラを使用する。「打感がいいんです。自分の好きな打感だと気持ちよく振れます。また、ぶつけて打ってもいいし、操作性の良さがあります」。長いクラブだか飛ばすことよりもグリーンを狙いやすいモノを好む。
アイアンは6番からPWまで24年モデルの『Xフォージド スター』を入れている。「(21年に出た)最初のモデルが好きで、新しいのが出てすぐに替えました。ここは好みですね」と話す。
アイアンは最新モデルだが5番アイアンは2018年に発売された中空構造のキャロウェイ『XフォージドUTアイアン』を入れている。「昨年までは普通の5番アイアンを使っていたんですけど、さすがにしんどくなってきたので、ラクをしようと思いました。ミスヒットしても“ペシッ”てならずに、ちゃんと浮いてくれます」。40歳を目前にしてロングアイアンはラクをすることを覚えた。ちなみに最新のUTだとテクノロジーの進化で飛びすぎる傾向にあることから、「5番アイアンの飛びをしてくれる」7年前のモデルを気に入っている。
ウェッジは50・54・58度の3本は、キャロウェイ『オーパス』で揃える。「顔が好きです。フェースを開きても使いやすいですし、振りやすい。スピンもほどほどに入ります。ウェッジショットの時にスピンが入りすぎると、スピンバックで戻りすぎることがあるので、ほどほどがいいんです」と振りやすさを感じている。
長年活躍する理由がクラブ選びからもうかがえるというものだ。
1W:ピン G430MAX(9度/レジオフォーミュラMB+プロト 55-S/45,375インチ)
3W:コブラ DS-ADAPT X HF(16.5度/レジオフォーミュラMB+プロト 55-S)
4・5U:コブラ DS-ADAPT(21・25度/N.S.PROプロト 70-S)
5I:キャロウェイ Xフォージド UTアイアン(N.S.PRO 950GH neo S)
6I~PW:キャロウェイ Xフォージド スター(N.S.PRO 950GH neo S)
50・54・58度:キャロウェイ オーパス(N.S.PROプロト S)
PT:オデッセイ ホワイトホットOG ロッシー(N.S.PROパター)
BALL:ブリヂストン ツアーB X
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