構えやすさは計算済み! 最新の美顔アイアンに隠された『黄金比』の法則
かつてのアイアンは見た目が良ければミスにシビアで、やさしいほどボテッとした顔になるのが普通だった。顔がシャープな最新アイアンをチェックすると、全て整った顔に仕上げつつ、寛容性もハイレベルなものに仕上がっている。ヘッドの高さの比率がターゲットに構えやすく、美しく見える“黄金比”に調整されているからだ。
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アイアンの最新モデルを見ると、アスリートモデルだけでなく、やさしさを重視したアベレージ向けモデルも整ったカッコいい顔に仕上げられている。ギアコーチの筒康博は、ヘッドがキレイに見える黄金比で設計されていると分析する。
「今まで膨大な数のアイアンを計測してきましたが、名器と呼ばれるモデルに共通点があることが分かりました。ヘッドの高さの比率(トゥ高、センター高、ヒール高、ネック高)が『5:4:3:6』になっていたのです。これをアイアンヘッドの黄金比と私は呼んでいます。最新モデルはサイズこそ違いますが、いずれも黄金比に調整されていて、ブレード厚やネックもボテッと見えないように工夫されているため、シャープにカッコよく見えるのです。また、構造も進化していて、アスリートモデルでもミスヒットに強く、打ちやすく調整されています。レベルに関係なく、弾道の好みでさまざまなタイプのアイアンが選べる時代になったのです」(筒)
過去のやさしいアイアンは、大きめサイズでブレードも厚めにすることで、見た目でもやさしさを表現していた。しかし、ヘッドの高さの比率が崩れてバランスが悪く、ボテッと見えることに苦手意識を持つゴルファーが多かったという。
アイアンの顔で個性が出るのは、ブレード厚とネック形状だと語る。「トップブレードの厚みは、薄過ぎると見た目も性能もシビアになります。アスリートモデルも含め、適度な厚みを持たせて、寛容性と安心感をプラスしていますね。ボールのつかまりやダフリへの強さにつながるネックの形状は、モデルのコンセプトに合わせて、見た目に影響しない範囲でややグースにするなど調整されていますね」(筒)
店舗では一度アイアンを手に取って、構えてみることから始めたい。
■解説・試打 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。インドアゴルフレンジKz亀戸店でヘッドコーチとして、日々アマチュアの悩みに応えている
■解説・試打 小坂圭司
こさか・けいじ/インドアゴルフレンジKz亀戸店支配人。所属コースでクラブチャンピオンを取った経験を持つトップアマで、ドライバー飛距離は300ヤードを超える
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