お待たせしました、ボスの開幕です! 福岡では“飛ばない選手”も大活躍の予感【大西翔太のSHOWTIME】
<Sky RKBレディスクラシック 初日◇16日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6489ヤード・パー72>
メジャー今季初戦を終えて、国内女子ツアーは福岡へ。1999年にテレビ番組の収録でタイガー・ウッズ(米国)がプレーした、福岡雷山ゴルフ倶楽部でどのような試合が行われるか? 青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、展望を占う。
■距離は短いけれどグリーンは硬速! キーポイントは…
毎年、男子の下部ツアーが行われる同コースで、女子の試合が開催されるのは初めて。距離は6400ヤード台と短めで、バーディ合戦も予想される。とはいえ、グリーンは先週のメジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」と比較しても、かなり仕上がっている。
「コンパクションで考えたら、先週のサロンパスよりも硬く仕上がっています。ラフからでもランディングアングルが45度以上確保できていれば止まると言われていますが、“穂”があるので、高さで止めることはかなり難しいです。パー3とパー5はちょっと長めですが、パー4は基本短い。なので飛ばない選手でもフェアウェイキープができれば活躍できます」
続けて、「100ヤードのラフより150ヤードのフェアウェイのほうが圧倒的に有利」と力強く語る。そしてラフはもちろん、硬いフェアウェイからでもいい球が奥に転がってしまったり、池やOBまで行ってしまう可能性も「ゼロではない」。飛ばし屋の選手にとっては、ラフなどを気にして、ティショットで刻むことも多くなりそう。そうすれば、飛ばない選手のディスアドバンテージも小さくなり、ショートアイアン勝負になる。
■ボスがいよいよ開幕です
その中で遠慮しながらも、堂々と本命に挙げたのは青木瀬令奈。「準備が整いました。“開幕”できると思います」と期待を込める。オフには種子骨骨折を明かし、リハビリをしながら今季を戦っていたが、「やっと回復しました」と様子を明かす。
第2戦では単独首位発進から崩れて37位で終えるなど、初日の好スタートを生かせなかった試合も少なくない。「初日が良くて2日目が良くないというのは、足が痛かったというのもあります。それがなくなってきて、今週からが本当の開幕です。飛ばすような人は苦労する部分があるようなコースで、青木さん向け。注目してください」とアピール。大西氏はそれをしっかりと隣でサポートしていく。
さらに菅楓華、金澤志奈の名前を挙げた。菅は今季2位が2度などトップ10入り4回、金澤は先週、上位争いを演じ、ともに初優勝が待たれる。「いい球を打っていて、いい状態に見えます。ふたりともとにかく正確性が高いゴルフをしている。そろそろ来そうです」。
先週はベテランの熱い戦いが繰り広げられたが、福岡では新しいヒロインが生まれるかもしれない。
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。また現在、安田祐香の指導にもあたっている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
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