ツアー25勝の全美貞が「待ちに待った」新パター 難グリーンも“ゼロトルク”で攻略
<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇9日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>
ツアー通算25勝を誇る42歳の全美貞(韓国)が、2バーディ・1ボギーの「71」で回り、トータル4アンダー・5位タイで決勝ラウンドに進んだ。「このコースは苦手ですごく難しいから予選落ちが不安だったけど、いい位置で通れてよかった」と安堵の表情を浮かべた。
今週のグリーンは13~15フィート未満の“高速”設定で、予選ラウンド2日間は14フィート。美貞は「本当に速くて、難しい」という難グリーン攻略のため、“新武器”を投入して挑んでいる。それは、テーラーメイドの“代名詞”ともいえる『スパイダー』の最新作で、ソール部分に“ZT”と刻印された新しいパターだ。「来る前からすごく楽しみで、待ちに待って、やっと来てうれしい。今週使えてよかった」と声を弾ませた。
パターについてメーカー担当者に聞くと、ZTは“ゼロトルク”の略で、トルクレスパターのスパイダー版という位置づけだ。『トルクレス』とは、シャフトとヘッドの重心位置によってストローク中に起こるフェースの開閉を最小限に抑える設計のこと。新作は漆黒のヘッドに差し色の青がキレイに映えている。
他社のトルクレスパターは大型マレットが主流だが、同メーカーのモデルは小ぶりなマレットタイプ。「短いパットは本当に助けてもらっています」と、繊細なタッチが求められるショートパットでその性能を発揮した。「フェースが開いたり閉じたりしないことを信じてできるのが1番大きい」と、安心感をもってプレーできたことが好位置につけた要因となった。
首位とは2打差で迎える3日目。最終日に優勝争いを展開するためにも、難セッティングとはいえ少しでもスコアを伸ばしていきたい。メジャータイトルは2011年の「LPGAツアー選手権リコーカップ」以来となるが、「あまり意識はないです。いいスコアで予選通過したことがすごくうれしいので、あと2日間は本当に楽しくプレーしたい」と語った。今週から投入した新パターとともに、実りある一週間にしたい。(文・高木彩音)
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