パーオン率2位、予選落ちは“ゼロ” 25歳・泉田琴菜の急成長を支えるジャンボの教え
<パナソニックオープンレディース 初日◇2日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6751ヤード・パー72>
2021年のプロテストに合格したプロ4年目の泉田琴菜が、「すごいとしか言いようがないくらい風がすごくて難しかったです」というラウンドで存在感を発揮した。まだ4ホールを残してサスペンデッドを迎えたが、3アンダーは暫定首位に並ぶ好スコア。ボギーも、スタート直後の11番で喫した1つのみとしっかり耐え抜いた。
暴風雨といってもいい天候のなか、意識したのは「パーオン率」だと話す。「グリーン周りは、芝がなかったり、新しい芝が出てきたりして難しかったので、とにかくグリーンに乗せることを意識していました。アプローチはあまりしていないです」。飛躍は数字も立証している。大会前までのパーオン率は『73.8889%』で2位。規定試合数を消化していない年もあるが、過去3年間は60%台だっただけに、大幅アップに成功している。
昨年1月から尾崎将司に師事し、ジャンボ邸で鍛え直す日々。「色々なことを教えて頂き、そこをしっかりとやっています。去年は体をよく使えと言われていて、今年もずっとやっています」。ジャンボの弟子たちの“証”とも言える、特製素振り棒も、もちろん取り入れている。「回数ではなく、しっかりスイングを考えながら」と、一振り、一振り、心を込めてスイングしてきたことなどが、成長につながっている。
パーオン率の上昇に比例するように成績も上がり、3月の「アクサレディス」では自己最高位となる4位を記録。ここまでの6試合で1度も予選落ちがなく、メルセデス・ランキングも23位につけている。「常に上位にいること。アンダーで回ること。とにかくずっとコンスタントに上位にいくことが課題です」。それをしっかりと胸に刻み、コースで体現している。
2週前の「KKT杯バンテリンレディス」では佐久間朱莉、そして先週の海外メジャー「シェブロン選手権」では西郷真央と、ジャンボ軍団には吉報が続いている。それに続く優勝も現実味を帯びている、そんな今季の成績だ。しかし本人は「なかなか難しいですが、そうなったら(続けたら)良いなと思います。ただ私はまだシードも取れていない状態。まずはそこにフォーカスして結果がついてきてくれたら良いですね」と、一歩、一歩そこに進んでいく。
3日、午前7時に再開する第1ラウンドは、後半の6番からプレーを開始する。初日は、後半の2番でティショットを打った後に1度目の中断を迎えたが、冷静にお昼を食べ、体を温めながら時間を過ごした。「初日は良い結果で終われたので、あと2日半しっかりと。自分の状態と相談しながら明日も頑張りたいと思います」。伸び盛りの25歳が、軍団を包む幸福の連鎖のなかに入ることになるのか。(文・間宮輝憲)
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