呂布カルマの"風俗未経験の理由"と"今も行かない理由"
『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『キャバクラ』について語った。
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★今週のひと言「助平と思われている俺が風俗に行かない理由」
「名古屋天白(てんぱく)JET CITY PEOPLE代表。プロラッパーでグラビアディガー」
これは俺の公式のプロフィールだ。
いたって簡潔でまったく無駄がない。
ここまでそぎ落とされた中でもプロラッパーと併記されたグラビアディガー。
グラビアを評する上でエロスは外せないのだが、それはオカズの類いではない。
この違いはなかなか理解されづらく、「常日頃からグラビアアイドルをディグしている呂布カルマはさぞかし助平なんだろう」と、ちょこちょこと助平な仕事が舞い込んでくる。
それは誤解なのだが、半分は誤解じゃないし、もう半分の誤解もイヤじゃない。
エロい目でグラビアアイドルをディグってはいるのだけれど、グラビアを見て抜くことはないし、抜くときにアダルトビデオは見るのだが、逆にそっちはオカズ以上でも以下でもなくて、あまり興味もない。
これは簡単で、抜いた直後に訪れる〝賢者タイム〟によって、その都度強制的に興がさめるからだ。
そして、そんな俺は風俗店を利用したり春を買った経験もない。
まぁ、よっぽどの変人かお笑い芸人でもない限り、なかなか自分から"買春(俺の中では風俗利用も含む)してます宣言"をする有名人もいなかろうが、ラッパーである俺がわざわざウソをついて、いい格好する必要もないだろう。
去年は「全国ミスヘブン総選挙2024」のイベント、今年は「第18回フーフェス(風俗フェス)」なんかから声がかかり、お仕事をいただけているのも、その助平なイメージのおかげかもしれない。
しかし、そのたびに俺自身は風俗未経験だということを伝える。
そうすると毎回意外がられるのだが、いや、俺のこの感じで玄人童貞なのを意外がる気持ちも理解できるが、当たり前に買春してると思われてるのも、考えてみればおかしな話だ。
俺が風俗などに行かない理由は簡単で、幼少期の頃に抱いた売春への不信感・嫌悪感を引きずったまま大人になり、結婚したり娘を授かったりで、結果的に機を逸したという感じだ。
また、大学時代にはこんなこともあった。
高校のときから仲間内でたったふたりで童貞を張っていた友人が、地元企業に就職してすぐに「童貞はけしからん」と先輩に風俗をごちそうになって、俺を差し置いてプロで童貞卒業を果たした。
彼は悪気なくそのスペシャルな経験を共有すべく、かつての童貞仲間である俺を風俗へ誘ってくれたのだが、俺はそれを意地から拒否。
やがて彼女ができて幸せな童貞卒業となったのだが、それ以来そのまま風俗にどっぷりハマった友人とは疎遠になってしまった。
今となっては良くも悪くも理解しているつもりで、性産業に関わる人たちへの偏見はすべてとはいわないまでも、ほとんどなくなっている。
それに、他人の風俗での失敗談を聞かされるのは、いくつになっても最高のエンターテインメントだとも思う。
ただ、いまさら多少の自由に使える金を持ち、仕事で日本中を飛び回って外泊しているこのタイミングで、風俗遊びなんかを覚えようもんなら、のめり込むのは必至だ。
俺はハマるのが目に見えてるものには、なんでも躊躇(ちゅうちょ)する。
こうやってこのコラムに書くことも、そのブレーキとなるのだ。
撮影/田中智久
記事提供元:週プレNEWS
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