PO惜敗は2度目 ジャスティン・ローズが快挙のマキロイに賛辞「目撃できてうれしい」
<マスターズ 最終日◇13日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>
史上最年長での「マスターズ」初制覇がかかっていたジャスティン・ローズ(イングランド)は、プレーオフの末、ローリー・マキロイ(北アイルランド)に敗れた。2017年にセルヒオ・ガルシア(スペイン)と戦った“延長戦”と、またも同じ結果に終わった。
「65」をたたき出して自身5度目の首位発進を切ると、単独首位のまま週末へと進んだ。だが、3日目に2バーディ・5ボギーの「75」で6位に後退。首位と7打差がついた。だが、日曜日のサンデーバックナインで猛追。アーメンコーナーの3連続バーディを含めて4つ伸ばし、マキロイに追いついた。
「自分を誇りに思う。きょうは素晴らしいゴルフができた。きのうからスイッチが切り替わったと思う。きのうはとても腹が立っていたけれど、それをきょうに持ち込まなかったのはとても良かった」
最終18番では6メートルを流し込んでガッツポーズ。「子供のころに夢見たようなパットが入って、ホールアウトできたのは特別な気分」とクラブハウスリーダーに。その後、再び首位に立ったマキロイが最終ホールでボギーを喫し、運命のプレーオフに突入した。
決着は1ホール目でついた。先に3メートルにつけたローズに対し、マキロイがその内側の80センチに。ウィニングパットを決められ、グリーンジャケットはマキロイの手に渡った。
「残念なことに、プレーオフはいつもあっという間に終わってしまう。いいショットやいいパットが打てなかったらもう終わり。これが“サドンデス”の本質だと感じている。でもきょうは、これ以上できることはなかったよ」
20回目のマスターズで、3度目の2位。うち2度はプレーオフでの惜敗で、ベン・ホーガン(米国)の持つ記録に並んだ。「がっかりだね。プレーオフでの負けはピリオドを打つようなもの。あと一歩がどれだけだったかを思い知ることになる」と話すが、その一方で、忘れられない思い出も残った。
「努力を惜しまないのはこのような瞬間のため。18番でのスタンディングオベーションは素晴らしかった。いつか、このように戦えない時がくる。このような瞬間は特別なものなんだ」
そして歴史的快挙が達成される瞬間を、“特等席”で見た。「(マキロイが)キャリアグランドスラムを勝ち取るのを目撃するために、一緒のグリーンにいられてうれしい。ゴルフ界においてとてもクールで、記念すべき瞬間だ」。最後は戦友に惜しみない賛辞を送った。(文・笠井あかり)
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