フジクラのUT用シャフトが女子ツアーで“勢力拡大中” 木村彩子も悩みが解決「先が走って、つかまり過ぎない」
<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 事前情報◇10日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6585ヤード・パー72>
開幕前日の10日に発売されたフジクラのユーティリティ用新シャフト「スピーダーNX HB」が女子ツアーで徐々に使用者を増やしている。今大会では木村彩子、新垣比菜、さらにルーキーの青木香奈子、中村心が使用予定。400ヤード超のパー4が2つ、390ヤード台も2つあるセッティングだけにユーティリティが活躍する場面はありそうだ。
新シャフトはネーミングの通り、ドライバー用で人気のNXシリーズと同じ技術を搭載したもの。シャフトの手元、中間、先端のトルクをコントロールするVCTテクノロジーにより、中調子でも上がりやすいのが特徴となっている。フジクラのツアー担当者によれば「ど真ん中のシャフト」とのこと。それだけ幅広いゴルファーにマッチするということだろう。
また、すでに多くの選手が使用している「MCH」は70グラム台までは先中調子、それ以上の重量帯は中元調子で「重さだけを変えたいという選手の要望には対応し切れていませんでした」。今作ではすべての重量帯で中調子としたことも特徴となっている。
ツアーでも今季2試合目の「Vポイント×SMBCレディス」からプロモーションを開始。そこからまだ1カ月も経っていないが前記の4選手以外にも実戦投入に向け、テストを繰り返している選手が複数いるという。NXシリーズのすべてのドライバー用シャフトと好相性で、実際に木村、青木はBLACK、新垣はVIOLET、中村はGREENとドライバーのシャフトはバラバラだ。
2戦目でテストし、即実戦投入した木村は「MCHではつかまり過ぎる傾向があって、飛び過ぎてしまうこともあったので、ユーティリティには悩んでいました。新しいNXのシャフトは私が好きな先が走る感じもあって、しかもつかまり過ぎないので、しっかり振り切れるようになりました。中調子でボールが上がるかなと思ったんですけど、そこも問題ありませんでした」。本来は道具をなかなか替えないタイプだが、一気に飛距離180ヤード前後の4UT、170ヤード前後の5UTにNX HBを採用した。
今大会の石坂GCは「グリーンが大きいのでピン位置によってはユーティリティを使う場面が増えると思います。傾斜が強くて、どこに行っても難しいので、攻めて攻めて攻めまくりたいですね」。使用選手が活躍すれば、ツアーでも、アマチュアの間でも話題のシャフトとなりそうだ。(文・田中宏治)
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