大阪と奈良を結ぶ特急「まほろば」安寧編成がデビュー JR西日本


JR西日本は5日、大阪駅22番線のりば(うめきたエリア地下ホーム)にて、特急「まほろば」安寧編成の出発式を行いました。特急「まほろば」は大阪駅と奈良駅を結び、土休日に運行されます。
「まほろば」の定期化とリニューアル編成の投入
おおさか東線経由の2代目特急「まほろば」は2019年11月に臨時列車として誕生。大阪駅(うめきたエリア)を出発し、新大阪~久宝寺間はおおさか東線、久宝寺~奈良間は大和路線(関西本線)を通ります。
2025年3月15日より、「まほろば」は土休日限定の通年・定期列車になりました。ダイヤは1日1往復。往路は大阪駅発9時58分(奈良駅着10時57分)、復路は奈良駅発16時21分(大阪駅着17時15分)です。途中、新大阪駅、法隆寺駅に止まります。

さらに、大阪・関西万博が終わる10月13日までの土休日には、臨時列車「まほろば」91・92号も運行します。ダイヤは「まほろば」92号が大阪駅発14時15分(奈良駅着15時12分)、「まほろば」91号が奈良駅発12時21分(大阪駅着13時15分)です。なお、「まほろば」は3両編成(全席普通車指定席)で運行されます。
2025年3月まで、使用車両は287系でした。4月5日より、「まほろば」専用車両として、リニューアル車両「まほろば」安寧編成を導入。車両形式は683系6000番台です。なお、今年秋ごろには「まほろば」悠久編成が導入される予定です。
「まほろば」安寧・悠久編成のリニューアルコンセプトは以下の通りです。古事記に「国のまほろば(素晴らしいところ)」と謳われた奈良。奈良は古くから大陸の異文化を取り入れながら、おおらかに多様性を受容してきた古の都。この世が、生きとし生けるものすべてが栄え、平和に暮らせる安寧の楽園になることを想い、その文化を万世(万葉)へと守り続けてきた悠久の時間。奈良を体現するそんな2つの魅力「安寧」「悠久」を新生特急「まほろば」に込めました。
安寧編成の外装は、あらゆる生命観や豊穣を表す金色と、奈良時代に大陸から伝わった染料に由来し、当時の宝物にも多く見られる蘇芳色(すおういろ)の組み合わせに。蘇芳色から金色のグラデーションは「楽園の陽光感」を表現しています。また、ロゴマークは唐草文様をモチーフとし、鹿や金魚、大和野菜など奈良らしい要素を組み込んだデザインとなっています。

車内も大きくリニューアル。座席は蘇芳色をベースに、空想上の花をかたどった宝相華文様をあしらっています。車内WiFi、全席コンセント、荷物スペースも整備しました。
デッキにはギャラリースペースを設け、9月28日まで国宝「聖林寺 十一面観音立像」の右手(原寸大レプリカ)を展示します。
特急「まほろば」は山陽新幹線を意識
出発式では主催者として、JR西日本常務理事阪奈支社長の水口英樹氏が挨拶しました。水口氏は「まほろば」に関して、「山陽新幹線博多、広島、岡山から新大阪駅での1回乗り換えで、そのまま法隆寺にお越し頂ける」と述べました。このように、「まほろば」は大阪と奈良を結ぶだけでなく、山陽新幹線沿線から奈良エリアへの橋渡しを意識した列車ともいえます。
9時58分、大阪市経済戦略局長の岡本圭司氏と大阪駅長の渡辺弘幸氏による出発合図により、特急「まほろば」は大阪駅から奈良駅へ向けて発車しました。この列車は、ほぼ満席とのことで、車内からも賑わいが感じられました。


JR西によりますと、安寧編成の導入は、4月13日にはじまる大阪・関西万博も意識。万博からの小旅行という目的もあるとのことです。毎日運行に関しては、これからの需要を見て判断するとのことです。
4月19日からは京都駅と奈良駅を結ぶ臨時特急「いにしへ」も運行されます。「まほろば」だけでなく、「いにしへ」の需要にも注目したいところです。
記事:新田浩之
記事提供元:鉄道チャンネル
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