好調・小林光希に“珍現象” 同じモデルの“謎アイアン”で5ヤードUP「つかまりやすくなった」
<ヤマハレディースオープン葛城 2日目◇4日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6475ヤード・パー72>
10番からスタートした小林光希が、6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、初日の16位タイから首位と1打差の2位に浮上した。
13番でバーディを先行させ、16番でもスコアを伸ばした。17番で唯一のボギーを叩いたが、18番ですぐにバウンスバック。前半を1アンダーで折り返した。後半に入ると、5番パー5で80ヤードの第3打をピンそば80センチに寄せ、そこから勢いづく。続く16番でも80センチ、さらに17番では175ヤードの第2打を5番アイアンでピンそば80センチにピタリとつけ、ベタピンの3連続バーディを奪ってみせた。
後半の内容を象徴するかのように、「ショットがよかった」と振り返り、ピンに絡む精度の高いショットで次々にチャンスメイク。さらに「グリーンも軟らかかったので、よかったです」と、水曜日の夜から降り続いた雨の影響も味方につけた。
昨季はメルセデス・ランキング34位に入り、初のシード権を獲得。飛躍を期して迎えた今シーズンは、開幕から2試合連続で予選落ちと苦しいスタートとなった。しかし、先週の「アクサレディス」では復調の兆しが見えた。初日から60台をマークし、トップで最終日を迎えた。惜しくもスコアを伸ばせず4位に終わったが、その好調ぶりは今大会でも継続している。
要因の一つとして、スペアアイアンの存在を挙げる。先週から投入したこのアイアンにより、状況が一変。モデル自体は従来と同じだが、「5ヤードほど飛ぶようになった」と驚くべき変化があった。なぜ飛距離が伸びたのかは定かではないが、「つかまりやすくなった」ことも一因かもしれない。
アイアンでの“5ヤード”の差は非常に大きいが、「前より飛ばなくなっていたので、やっといつもの距離に戻った」と、かつての感覚を取り戻した様子。さらに「前よりもいい顔(フェースの見た目)に見える」と、構えやすさも相まって、自信を持ってピンを狙えるようになった。
レギュラーツアー2年目を迎え、「一通りゴルフ場を知ることができたので、今年が勝負」と、初優勝への意欲を語る。ただし「先週もそうでしたが、もったいないボギーが多い。外してはいけないところに外す」というミスを今後の課題に挙げる。「今週は一つずつ」と、そのミスを最小限に抑えることで、安定したスコアメイクにつなげている。
残り2日間の戦いについては、「しっかり攻めることも必要ですが、コースが難しいイメージなので、明日からもアンダーパーを目指して、初優勝に向かっていきたい」と力を込めた。全く同じだけと飛ぶ“謎アイアン”とともに、難攻不落の葛城を攻略していく。(文・齊藤啓介)
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