+20ヤードの2番ホールでOB連発⁉ “難攻不落”の葛城を制するのは誰か…【大西翔太のSHOWTIME】
<ヤマハレディースオープン葛城 初日◇3日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6475ヤード・パー72>
国内女子ツアー屈指の難コースとも言われる葛城ゴルフ倶楽部 山名コース。米国女子ツアーから山下美夢有、吉田優利が参戦予定だったが、そろって欠場が発表された。先週の「アクサレディス」と同様、米ツアー組“ゼロ”の戦いはどんな展開になるのか。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、その会場で展望を占う。
■難攻不落のコース 特に2番は鬼門か…
距離が長く、傾斜の強いグリーンが選手に牙を剥くこのコースは、ハードヒッター、パット巧者のどちらかに有利に働くということは無く、「スコアを整える、フラットな状態を作る」総合力が試されるコース。そのためには、「下りにつけると加速度が増すので、なるべく手前から。真っすぐの上りに基づいてマネジメントをしていくこと」と、グリーン上から逆算する戦いが最重要と話す。
なかでも距離が20ヤード伸びた2番(パー4)ホールをキーポイントに挙げる。山名コースの名物ホールで左右にOBがある右ドッグレッグのミドルホール。「アゲンストだったり、右にこすったらOBが来る」と、右の林を越えるにはキャリーで235ヤードを飛ばすことが必要だ。ただこのホールはアゲンストが吹きやすいため、選手にとっては鬼門となる。
■優勝本命はやっぱり小祝さくら?
そんな難コースを制するのは誰か。本命に挙げたのは小祝さくらだ。開幕戦こそ予選落ちとつまづいたが、以降は10位、2位と調子を上げており、「優勝の流れですよね」と大会2連覇の可能性は大いに感じ取れる。「ドライバーもキャリーが出ているし、ピンをデッドに狙うショットが去年よりも増してます。球が伸びているので、おそらく体の状態がすごくいいんだろうなと思います」とその状態にも太鼓判だ。
さらに、勢いに乗るプロ2年目・菅楓華も有力候補のひとり。今季は開幕戦から3試合連続で最終日最終組に入り、2位タイ、2位、6位タイと惜しくも初優勝は逃しているが、全選手中でただ一人トップ10を外していない。「パターが入る。ショットが良い。ドライバーは曲がらない。全部そろっている。しかも去年よりもフィジカルが明らかに強くなっています。4日間戦える体力、そして傾斜地からのスイングが力強くなってますね」。抜け目のないゴルフで今大会も優勝争いに絡んでくると見ている。
最後に、有村智恵も候補に挙げた。「専属キャディの佐藤大輔さんも『球に伸びがある。仕上がりが良い感じになっている』と言っていましたけど、球が乗っていて、重さがある感じです。試合勘の面で難しい部分があるかもしれないですが、ツアー14勝して時代を作り上げてきたので、勝ち方、攻め方を知っているんですよ。チャンスがあるのではないでしょうか」。ママになり復帰する37歳へ期待を込めた。
■若手かベテランの時代か…今大会は分岐点?
女王・竹田麗央ら昨年のメルセデス・ランキングトップ5のうち4人が米国女子ツアーへ参戦したため、国内ツアーはまさに群雄割拠の時代を迎えようとしている。「今週か来週で、ベテラン勢が勝ったらベテラン勢の年。若い子が勝ったら若い子の年になる。今がちょうどターニングポイントに来ていると思う」とツアー全体の展望も語った。
特に若手の活躍は著しく、2年目の菅はもちろん、荒木優奈が開幕戦で7位、入谷響も先週6位とルーキーも奮闘している。その中でプロ2年目の政田夢乃も、「球のさばき方、自分のスイングプレーンをしっかりと理解してきている」と目を見張るものがある。今シーズンはここまですべて決勝進出を果たしているが、トータルでオーバーパーのラウンドが続いている。「この辺りでエンジンがかかってくるんじゃないかと思います」と期待も込めた。今年のツアーを占う、重要な一戦になるかもしれない。
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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