王蟲のような“謎のモンスター” 宮崎駿監督からの影響も 「ミッキー17」本編映像
2025年3月28日より劇場公開される、「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督最新作「ミッキー17」から、落下事故に遭ったミッキーが“謎のモンスター”クリーパーに引きずられるシーンの、本編映像が公開された。
「ここはどこだ? 何が起きた? なぜ俺を食べない? 気絶してたのに…」と戸惑うミッキーは、自分を引きずる大きなクリーパーの背中を見つめる。「そうか、子どもに食べさせる気だな。優しいママだ」とクリーパーの心を読もうとするミッキーに、小さなクリーパーが近寄ってくる。顔中をなめられたミッキーは、観念したかのように目をつむると、「早いとこ終わらせてくれ、ほらガブリとかじれよ」と覚悟を決める。
だが、クリーパーは一向に食らいつくそぶりを見せずにどんどん進んで行く。「どこに連れて行くんだ?」と困惑するミッキーを大クリーパーが尻尾を巧みに使って引き上げると、中小のクリーパーが総かがりで雪原に押し出す。ミッキーは「リプリントされた肉はまずいか? おい、俺はおいしいぞ、新鮮な肉だ、味は保証する」と叫ぶ。すると、大中小と3種類の大きさの異なるクリーパーがそろってミッキーを見つめるのだった。
クリーパーは「風の谷のナウシカ」に登場する王蟲(オ-ム)を彷彿とさせる。宮崎駿監督からの影響についてポン・ジュノ監督は、「『Okja/オクジャ』のときも、主人公のミジャがオクジャのお腹の上で昼寝をするシーンがありましたが、あれはまさに『となりのトトロ』からインスピレーションを受けたシーンでした」と前置きし、「クリーパーはもう少し複雑で、様々なインスピレーションが混在しています。デザインそのものは、クロワッサンから着想を得たもので、パンが出発点です。動きに関しては、様々なアイディアが組み合わさっています」「『風の谷のナウシカ』で王蟲が群れになって突進するシーンも、インスピレーションの源だったと言えます」と明かしている。
「ミッキー17」の主人公は、人生失敗だらけの男“ミッキー”。彼が手に入れたのは、何度でも生まれ変われる夢の仕事のはずだった。だがそれは、身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で、次々と死んでは生き返るという任務だった。ブラック企業のどん底で搾取されるミッキーの前にある日、手違いで自分のコピーが同時に現れ、事態は一変する。使い捨てワーカー代表ミッキーの、予想を超える逆襲がはじまる。
監督・脚本を務めるのはポン・ジュノ。「TENET テネット」などのロバート・パティンソンが主演し、共演にナオミ・アッキー、スティーブン・ユアン、トニ・コレット、マーク・ラファロらが顔をそろえる。原作はエドワード・アシュトンによる小説「ミッキー7」。

【作品情報】
ミッキー17
2025年3月28日(金)公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
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記事提供元:映画スクエア
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