大鉄が4月ダイヤ改正、SL急行列車は「金谷駅」始発に 東海道新幹線に乗る旅行者には助かる変更か
大井川鐵道(静岡県島田市)は5日、2025年4月7日(月)にダイヤ改正を実施すると発表しました。本改正ではSL急行列車の運行区間拡大や、普通電車の時刻・停車駅の見直しが行われています。
大井川本線 下りSLは3往復全て「金谷駅」始発に
大井川本線の観光列車に関しては、SL急行「かわね路号」「南アルプス号」の運転区間と運転時刻が変更となりました。下り方面のSL列車はこれまでの「新金谷駅」始発から3往復全てがJR東海道線との接続駅である「金谷駅」始発となり、金谷駅発時刻も10:00、12:00、15:00発と分かりやすいダイヤとなっています。
また、現行では下り「南アルプス1号」は家山駅止まりですが、新ダイヤでは川根温泉笹間渡駅まで乗り入れるようになります。
ダイヤ改正後の運行開始日(初便)は「南アルプス1号・2号」が4月13日(日)、「かわね路1号~4号」が4月12日(土)となります。またダイヤ改正日から5月下旬までの平日は、時刻や停車駅が異なる臨時SL急行を運転する計画もあるといいます。
東海道新幹線利用者は、少しゆっくり家を出られる
大井川鐵道のSL急行列車は、2011年10月から新金谷駅始発で運転しており、金谷~新金谷間は接続電車に乗り換える必要がありました。これを金谷駅始発に変えるとどのような影響がでるのでしょうか。
たとえば首都圏から「南アルプス1号」に乗車する場合。現行のダイヤなら東京駅7:03発の「ひかり501号」で静岡駅へ行き、ここでJR東海道線に乗り換え。金谷駅で大鉄の列車に乗り換えて新金谷駅へ9:00に到着。10:05発のSL急行「南アルプス1号」に乗車……という行程になります。
改正後は東京駅8:03発の「ひかり503号」に乗車し、静岡駅でJR東海道線に乗り換え、金谷駅9:53着という行程で「南アルプス1号」に接続できるようになります。関西圏からも同様に、東海道新幹線利用の場合は50分ほど出発を遅らせることができます。
「南アルプス1号」の川根笹間渡温泉駅10:49着は、「川根温泉ホテル」での11時からのランチバイキングに間に合うタイミング。「南アルプス2号」の川根温泉笹間渡駅11:00発という設定は「川根温泉ホテル」や「川根温泉ふれあいコテージ」からのチェックアウトにぴったりです。
本線の定期普通列車は全て各駅停車に
大井川本線の定期普通列車は、全て各駅停車に変更となります。区間急行2本、快速急行1本の運転は取りやめ、そのかわり普通電車を3本増設することで途中駅での乗車機会を増やします。
朝の普通電車は運転時刻を一部変更。下り方面の金谷駅7:14発を7:24発に変更することで、JR新横浜駅6:00発の「ひかり533号」から乗り継ぐ行程が成立するようになります。(JR東海道線 静岡駅6:48発→金谷駅7:19着)
また、大井川本線普通電車の時刻変更に合わせ、川根本町が主体として運営するコミュニティバスも時刻変更が行われます。井川線については運転時刻を調整しますが、運転本数の増減はありません。
記事提供元:鉄道チャンネル
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