藤田寛之の14本を分析! 他がスチールでなぜ5Iだけカーボン? シャフト50gにしたのか? シニア流行の『ラウネプロ』シャフトはいいの?
今季から米シニアツアーに振る参戦することとなった藤田寛之。彼のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その内容をレポートしたい。
ドライバーは『RMX VD プロト』(10.5度)に『ディアマナ BB 53S』シャフトを組み合わせている。本人はどこを気に入っているのだろうか?
「“青マナ”『ディアマナ BB』は昔使っていて印象が良かったんです。今までは動きがあってボールコントロールしやすい“白マナ”系の『ディアマナ WB』を使っていましたが、よりしっかり感があってスクエアに当たりやすいと思って替えました。ボール初速も出ている気がしますね。70g台から替えて50g台のシャフトを使っているのは、やっぱり年齢に合わせてアレンジしています…アイアンも飛び系ですし」
以前は3Uが入っていたが、昨年から5Wの下に7Wが入るようになった。どういう心境の変化だろうか?
「7Wは昨年から入れました。今までは3Uだったんですけど、7Wは3Uよりもボールが上がって止められるんです。2年前からアイアンのロフトをストロングにして、34度から31度に替えて、そこからウェッジが1本増えたんです。そのときに3Wを抜いて5Wだけになり、セッティングは元々変えるタイプではなかったけどすごい変わっていますね(笑)。5Wは0.5度ロフトを立てて飛距離を出しています」
5番アイアンに飛び系の『RMX VD/M』ヘッドに『ラウネ プロ』シャフトを使っている。UTとアイアンでスチールシャフトを使い、その間の5番アイアンでカーボンシャフトを使用する不思議なセットとなっている。
「カーボンシャフトは6番以下のセットでも使いたいんですけど、昨年のシーズン中に全部替えるというのがちょっと嫌だったので、5番だけだったらいいんじゃないかなと、5番アイアンだけ入れて、ずっと使い続けています。5番アイアンというのはボールが上がりにくくなってきていて、ちょっとボールを上げたいんです」
日本のシニアツアーではアイアンのカーボンシャフトが『ラウネ』シャフトが流行している。藤田も気になっていたようだ。
「流行っていますね。自分のは『ラウネ プロ』。『ラウネ』はその前年に試して頼りなかった。『ラウネ プロ』ができて、バッチリいいなとこれだと思いました。けっこう走る感覚もあるからボールが強くなります。5番はボールが上がらないしちょっと難しいのを、『ラウネプロ』が助けてくれている印象ですね。3U・4Uに関しては安定性が欲しいし、ボールが上がる必要はないし、それよりは手元の安定性が欲しいので、スチールシャフトを使っています」
ウェッジが以前の2本から3本に変化しているが、その理由とは? 「アイアンがロフト3度立つようになったので、50度が必要になってきました。もう1つ言えば、サンドウェッジをローバンス、AグラインドとMグラインドを使い分けていますね。米国は芝がベタベタのものが多いからそれで使い分けています」。
昨年全米シニアオープンで2位になった藤田寛之。今季フル参戦する米シニアツアーで、愛用ギアを駆使して優勝をもぎとれるのか。期待したいところだ。
【藤田寛之のクラブセッティング】
1W:RMX VD プロト(10.5度/ディアマナ BB 53S)
5W: RMX(20年モデル・16.5度/ディアマナ WB 63S)
3・4U:タイトリスト TSR3 ユーティリティメタル(21・24度/AMT ツアーホワイト S200)
5I: RMX VD/M(ラウネ プロ)
6I~PW:RMX VD/M(AMT ツアーホワイト S200)
50・54・58.5度:タイトリスト ボーケイ SM10(DG EX ツアーイシュー S200)
PT:スコッティキャメロン ニューポート2 プロト
BALL:タイトリスト PRO V1
(2024年に撮影)
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