人気コミックを柳楽優弥、黒島結菜主演で 映画化した、先が読めない獄中サスペンス!「夏目アラタの結婚」
国内外から高く評価された乃木坂太郎の人気コミックを、堤幸彦監督が柳楽優弥と黒島結菜のW主演で実写映画化した「夏目アラタの結婚」のBlu-ray&DVDが2月5日にリリースされた。日本中を震撼させた連続殺人事件の犯人に結婚を申し込んだ主人公が、事件の真相と愛をめぐって、死刑囚と頭脳戦を展開する、二転三転する展開から目が離せない衝撃の獄中サスペンスだ。
連続殺人犯にプロポーズした夏目アラタの運命は?
3人の男性を殺害した、連続バラバラ殺人事件の犯人・品川真珠(黒島結菜)。逮捕されてから3年が経過したある日、児童相談所の職員・夏目アラタ(柳楽優弥)は、3人目の被害者の息子から、まだ見つかっていない父親の首を真珠がどこに隠したのか聞き出してほしいと頼まれる。拘置所にいる真珠と面会したアラタは、彼女に会いに来た理由を疑われ、とっさに『オレと、結婚しようぜ』とプロポーズしてしまう。苦し紛れの申し出だったが、真珠はそれを喜んで受け入れた。1日20分の面会時間で、距離を縮めていく二人。やがて真珠は、『ボク、誰も殺してないんだ』と衝撃の告白をするが……。
個性的なキャストの演技と、堤監督の繊細な演出が魅力
ほかにも真珠の無罪を信じて力を貸す弁護士の宮前に中川大志、アラタの児童相談所の同僚にものまねタレントの丸山礼、裁判長役に市村正親など、個性的なキャストが揃っている。中でも異色なのが、死刑囚コレクターを名乗る男に扮した佐藤二朗。彼は興味本位でいろんな死刑囚に近づくあぶない男だが、面会すると時には死刑囚の心理に共鳴することがあると語る彼の言葉が、アラタが真珠との向き合い方を変える転機となる。
堤幸彦監督はスタイリッシュな映像美で知られるが、本作では何度も登場する拘置所の面会室の場面を、アラタと真珠のちょっとした仕草や表情、二人を隔てる透明なガラスを小道具としてうまく使い、緊迫感あふれる芝居場にしている。また冒頭で東京拘置所の建物が俯瞰で観ると『×』の文字に見えるが、何度もインサートされる『×』のイメージが、最後にある伏線になっている演出も心憎い。サスペンスとラブストーリーの要素を融合させて、これまでにないエンターテイメント作品に仕上げている。
現場に密着したメイキングをはじめ、見どころタップリの特典映像が満載
今回発売されるBlu-rayには、映像特典が満載。約47分に及ぶ『メイキング映像』には、見せ場となる場面の撮影も含めて、クランクインからクランクアップまで撮影現場に密着。俳優陣の様子やコメントを収録している。歯並びがひどい真珠を、マウスピースをつけて演じた黒島は、しゃべりづらいと言い、柳楽は非現実的だがリアリティのあるものにしたいと抱負を語っている。堤監督の細かい演出風景も収められ、ファンには必見のメイキングだと言える。
ほかにも5種類の『予告編集』、2024年8月に行われたジャパンプレミアのレッドカーペットに登場した主要キャストと監督の様子や9月6日の初日舞台挨拶の模様などを収めた『イベント集』を収録。舞台挨拶で黒島は、撮影中に柳楽からウナギ弁当の差し入れがあったのが嬉しかったと語り、また共演者同士が、互いに質問しあうトークも面白い。もう一つの特典映像として、『ソウル訪問×プチョン国際映画祭密着映像』。この作品は日本に先駆けて、プチョン国際ファンタスティック映画祭でワールドプレミア上映が行われたが、そこに参加した堤監督と柳楽優弥に密着。映像の前半では、二人がソウル市内を観光する姿が映し出され、後半には映画祭での舞台挨拶の様子が収められている。二人は「包帯クラブ」(07年)以来のコンビ作だったが、彼らの仲の良さが伝わってくる楽しい韓国レポートになっている。
文=金澤誠 制作=キネマ旬報社
『夏目アラタの結婚』
●2月5日(水)Blu-ray&DVDリリース(レンタル同時)
Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら
●Blu-ray 価格:7,480円(税込)
【ディスク】<1枚>※本編120分+特典81分
★封入特典★
・特製ポストカードセット(3枚)
★映像特典★
・メイキング映像
・イベント集
・予告編集
・ソウル訪問×プチョン国際映画祭密着映像
●DVD 価格:4,180円(税込)
【ディスク】<1枚>
●2024年/日本/本編120分
●監督:堤幸彦
●原作:乃木坂太郎
●脚本:徳永友一
●出演:柳楽優弥、黒島結菜、中川大志、丸山礼、立川志らく、福士誠治、今野浩喜、平岡祐太、藤間爽子、佐藤二朗 / 市村正親 ほか
●発売・販売元:VAP
©乃木坂太郎/小学館 ©2024 映画「夏目アラタの結婚」製作委員会
記事提供元:キネマ旬報WEB
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