猫に遺産は相続できる? 飼い主に「もしも」のことがあったときに備える『私が死んだあとも愛する猫を守る本』
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超高齢化社会となり、一人暮らしの高齢者も増えている日本。同時に、「飼い主の死後、親族によって保健所に持ち込まれる猫」「飼い主が孤独死後、誰にも気づかれず猫も餓死」「飼い主の事故や入院により、家に取り残された猫」といった痛ましい事例も発生しているという。高齢者に限らず、一人暮らし、持病がある人、若く健康な人も、平時から愛猫を路頭に迷わせない「しくみ」作りができていれば安心材料になる。このほど、飼い主の「もしも」に備える書籍『私が死んだあとも愛する猫を守る本』(富田園子 著/はしもとみお 絵/行政書士 磨田薫 監修)が日東書院から発売された。
自分に何かあった時に猫を託す相手の探し方や、猫のために遺産を使う方法、遺言書の書き方、さらに強力なセーフティネットである「ペット信託」の提案、エンディングノートの作り方、飼い猫の世話の方法を伝えるための「うちの猫ノート」の書き方、自分が倒れたときの緊急連絡先の伝え方、安心安全な老猫ホームの見つけ方など、“猫を絶対に守る”「しくみ」作りを徹底解説する1冊。法律上細かいルールが設けられている遺言書や契約書についても、不備により無効にならないよう、内容や書き方、注意点などを、行政書士であり、動物看護師、愛玩動物飼養管理士、トリマーの経験も持つ磨田薫(とぎた・かおる)さんが、文例を紹介しながら丁寧に解説している。
特別インタビューでは3匹のシニア猫と暮らす杉本彩さんを取材。公益財団法人動物環境・福祉協会Eva 代表として動物に関する政策提言をしたり、悪質ブリーダーを刑事告発したりするなど、日本の動物問題を改善するために活動している杉本さんが、老後の動物との生活をどのように描いているのか、自身のもしもを想定した“万全の備え”について、安心できる老猫ホームや愛護団体の見極め方や、今日本で起きている高齢者とペット問題について語っている。
巻末には、書き込み式「うちの猫ノート」を収録。人・施設などさまざまな形で愛猫を託すことになった際に、猫のお世話をする人に役立つよう、そして猫のQOLが上がるように、好きなフードやお気に入りのおもちゃ、変わった癖など、愛猫のデータを書き込める。特に「猫が重篤な病気になったとき、積極的な治療を希望するか」「回復の見込みがないときに延命治療を望むか、緩和ケアがよいか」など、猫の命に関わる重要事項について飼い主の考えも記しておくことができる。
著者の富田さんは、日本動物科学研究所会員で、7匹の猫と暮らす。著書に『猫を飼う前に読む本』(誠文堂新光社)、執筆に『ねこほん』(西東社)、『野良猫の拾い方』(大泉書店)、『猫と一緒に生き残る防災BOOK』をはじめとした大人気「ペット防災」シリーズ(日東書院)などがある。絵は人気作家、はしもとみおさんが担当。まるですぐそこに猫がいるような温度感、存在感が伝わるイラストを楽しめる。予約開始直後から注目を集め、Amazon10部門でベストセラー1位を獲得した(1月28日調べ)。A5判、税込み1650円。
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記事提供元:オーヴォ(OvO)
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