小豆島お遍路、湖にダイブするサウナ…人生で一度は行きたいサステナ旅:ガイアの夜明け
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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1月10日(金)に放送した「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「サステナ旅へ行こう!持続可能な観光地」。
来るインバウンド6000万人時代へ。2024年はコロナ前の3100万人を超え、過去最高に。しかし、オーバー・ツーリズム問題や少子高齢化による担い手、人手不足、施設やインフラの老朽化など、日本の観光地が抱える課題も山積みだ。
そこで、今注目されているのが“サステナブル・ツーリズム”。言葉通り、観光地そのものを持続可能にするという取り組みを追った。
【動画】小豆島お遍路、湖にダイブするサウナ…人生で一度は行きたいサステナ旅
今世界から注目されているのが、瀬戸内海に浮かぶ離島、香川県小豆島だ。
日本一のオリーブや手延べ素麺、日本三大渓谷美の一つ「寒霞渓」に、潮が引いた時だけ現れる「エンジェルロード」、映画「二十四の瞳」や「魔女の宅急便」のロケ地としても知られている小豆島。数多くの観光スポットがあり、年間90万人を超える観光客が訪れている人気の離島だ。
しかし今、ある危機感を抱えていた。それは観光客の約7割が日帰りで、宿や飲食店など、地元にお金が落ちていないという問題があったのだ。
そんな中、この地を盛り上げようとしているのが、小豆島観光協会の塩出慎吾さん(58)だ。
6年前小豆島に移住した塩出さん。きっかけは小豆島の景色に一目ぼれしたことだった。
塩出さんは東京大学を卒業後、「リクルート」に入社し、旅行専門サイト「じゃらんnet」
の立ち上げに参加。その後独立し、ニュージーランドやシンガポールなどの観光立国でイ
ンバウンド向けサイトの運営を手掛けてきた旅のエキスパートだ。
「小豆島は本当にポテンシャルが高いですねと褒められる。それは逆に言うと、今そのポ
テンシャルを生かしきれてないということ。持続可能な観光は、経済を回していかないと
難しい。ツアーの販売とかいろいろな形でお金を落としてもらうことはすごく大事」。
塩出さんは、住んで良し、訪れて良し、環境に優しい観光の形「サステナブル・ツーリズ
ム」を目指しているが、去年10月、その追い風となる出来事があった。
小豆島が、世界で61の地域だけに与えられる「グリーン・デスティネーションズアワード」を受賞。国際機関が調査員を派遣し、環境や文化を守りながら経済を回していくことができるかなどを審査。その結果、持続可能な観光地として認められたのだ。
「お金がたくさんある観光地と競争しても勝てない。そうなると、小豆島にしかないもの、小豆島でしか体験できないものをいかに分かりやすく磨き上げて観光客の方に提示できるか」と話す塩出さんには、“ 仕掛けるなら今!”とあたためてきたアイデアがあった。
真言宗のお寺・常光寺。塩出さんが協力を求めたのは、副住職の大林慈空さん(48)だ。打ち出したのは、地元の活性化にもつながる外国人に向けた「小豆島お遍路ツアー」。
古くは弘法大師(空海)が立ち寄り、修行や祈念をしたとされる霊場を巡るお遍路。小豆島は「日本三大新四国霊場」の一つに数えられる人気の霊場で、険しい山の中にお寺が建つ山岳霊場が多いのが特徴。本場・四国と同じ88カ所だが、1周約150キロ、10日ほどでまわれる。
実は慈空さん、小豆島遍路にほれ込み、その全てを知る人物なのだ。「自分でも歩き、遍路宿に泊まって1周した。途中からは感動の嵐で、すごく良かった」と話す。
しかし近年は、参拝客が激減。 貴重な文化が衰退の一途をたどっていた。そこで塩出さんは、この埋もれた山岳霊場をツアー化すれば、新たな観光資源になると考え、慈空さんに協力を求めたのだ。
2024年12月14日。いよいよ外国人向け「小豆島お遍路」のモニターツアーが初めて開催された。この日集まったのは、アメリカやイギリス出身で、観光関係に携わる日本通の外国人。
塩出さんは、お遍路と穴場スポットを組み合わせたツアーを企画していた。
まずは最近海外で数多くの賞を受賞し、新たな地元の特産品となっている酒蔵の見学。
自慢の日本酒の飲み比べをして、小豆島産や酒粕にこだわったランチも堪能。
そしていよいよ、メインイベントのお遍路体験へ。
向かったのは標高434メートルの碁石山。
そこは断崖絶壁で瀬戸内海を見下ろせる絶景ポイント・・・しかし、柵もなく、ガイドなしでは危険な場所。ツアーでなければ来ることができない場所だ。
そしてお遍路ツアーはいよいよクライマックスへ! 慈空さんの協力で実現した、小豆島でしか味わえないツアーの目玉とは――。
長野・白馬村。この一帯は「白馬バレー」と呼ばれ、標高1500メートルほどのスキー場10カ所を擁するウインタースポーツの聖地だ。
この冬の寒波もあって、最高のパウダースノー。海外からも多くのスキーヤーが訪れ、昨シーズンの白馬村の観光客は過去20年で最多となる約113万人に(23年11月~24年2月)。
こうしたインバウンド客を狙い、2018年にマリオットグループが進出。 次々と高級ホテルがオープンし、「第二のニセコ」とも言われる活況ぶりで、去年の地価上昇率は全国4位となった。
そんな白馬で奮闘するのが、「ズクトチエ」共同代表の和田 寛さん。地場産業を救うサステナ旅のキーマンだ。
「日本で有数のリゾートになりうる。そこに一旦人生を賭けてみようと思った」。
東京生まれの和田さんは、東京大学を卒業後、農林水産省のキャリア官僚に。しかし、法案づくりに追われる日々に見切りをつけ、経営を学ぶためコンサルタント会社へ。スキーが趣味だった和田さんは、白馬の魅力に気づき、スキー客が減少した白馬のスキー場運営会社に転職。スキー客、観光客を呼び込む仕掛けを次々と展開している。
和田さんがスキー場の常識を変えるアイデアで挑んだのが、スキー場の山頂に建つ展望テラス「白馬マウンテンハーバー」だ。絶景がSNSで話題になり、白馬をオールシーズン集客できるリゾートに進化させた。
さらに和田さんが取り組んだのが、県内有数の透明度を誇る青木湖。湖のほとりに建つのは、今ブームのサウナだ。「Hakuba Zekkei Sauna“ao”」では窓越しに四季の移ろいを楽しむことができる。サウナを堪能した後はライフジャケットを着け、水風呂の代わりに湖にダイブ。地元のポテンシャルを最大に引き出し、集客につなげるのが和田さん流。
そんな和田さんの力を必要としているのが、「民宿発祥の地」と言われている白馬八方エリア。元々は農家が自宅に登山者を泊めていたことが始まりで、昭和24年創業の老舗「白馬 丸金旅館」もその一つ。家族経営のため、3代目の丸山貴義さん(47)は、自ら客室の清掃も行っている。
八方尾根の麓エリアにある宿泊施設の多くは家族経営だが、高齢化が原因で食事の提供が大きな負担になっていた。丸山さんは、白馬八方エリアの宿では一番大きな食堂スペースを、これまで料理人を雇わず夫婦だけで切り盛りしてきた。しかし、将来を見据え料理の提供をやめたいと考え、食堂の運営を和田さんに依頼した。
「丸金旅館」の実情を知った和田さんは、老舗旅館の灯を消さないよう、食堂の運営を引き受けることに。果たして和田さんの秘策とは――。
来るインバウンド6000万人時代へ。2024年はコロナ前の3100万人を超え、過去最高に。しかし、オーバー・ツーリズム問題や少子高齢化による担い手、人手不足、施設やインフラの老朽化など、日本の観光地が抱える課題も山積みだ。
そこで、今注目されているのが“サステナブル・ツーリズム”。言葉通り、観光地そのものを持続可能にするという取り組みを追った。
【動画】小豆島お遍路、湖にダイブするサウナ…人生で一度は行きたいサステナ旅
瀬戸内海に浮かぶリゾート「小豆島」の挑戦!
今世界から注目されているのが、瀬戸内海に浮かぶ離島、香川県小豆島だ。
日本一のオリーブや手延べ素麺、日本三大渓谷美の一つ「寒霞渓」に、潮が引いた時だけ現れる「エンジェルロード」、映画「二十四の瞳」や「魔女の宅急便」のロケ地としても知られている小豆島。数多くの観光スポットがあり、年間90万人を超える観光客が訪れている人気の離島だ。
しかし今、ある危機感を抱えていた。それは観光客の約7割が日帰りで、宿や飲食店など、地元にお金が落ちていないという問題があったのだ。
そんな中、この地を盛り上げようとしているのが、小豆島観光協会の塩出慎吾さん(58)だ。
6年前小豆島に移住した塩出さん。きっかけは小豆島の景色に一目ぼれしたことだった。
塩出さんは東京大学を卒業後、「リクルート」に入社し、旅行専門サイト「じゃらんnet」
の立ち上げに参加。その後独立し、ニュージーランドやシンガポールなどの観光立国でイ
ンバウンド向けサイトの運営を手掛けてきた旅のエキスパートだ。
「小豆島は本当にポテンシャルが高いですねと褒められる。それは逆に言うと、今そのポ
テンシャルを生かしきれてないということ。持続可能な観光は、経済を回していかないと
難しい。ツアーの販売とかいろいろな形でお金を落としてもらうことはすごく大事」。
塩出さんは、住んで良し、訪れて良し、環境に優しい観光の形「サステナブル・ツーリズ
ム」を目指しているが、去年10月、その追い風となる出来事があった。
小豆島が、世界で61の地域だけに与えられる「グリーン・デスティネーションズアワード」を受賞。国際機関が調査員を派遣し、環境や文化を守りながら経済を回していくことができるかなどを審査。その結果、持続可能な観光地として認められたのだ。
「お金がたくさんある観光地と競争しても勝てない。そうなると、小豆島にしかないもの、小豆島でしか体験できないものをいかに分かりやすく磨き上げて観光客の方に提示できるか」と話す塩出さんには、“ 仕掛けるなら今!”とあたためてきたアイデアがあった。
真言宗のお寺・常光寺。塩出さんが協力を求めたのは、副住職の大林慈空さん(48)だ。打ち出したのは、地元の活性化にもつながる外国人に向けた「小豆島お遍路ツアー」。
古くは弘法大師(空海)が立ち寄り、修行や祈念をしたとされる霊場を巡るお遍路。小豆島は「日本三大新四国霊場」の一つに数えられる人気の霊場で、険しい山の中にお寺が建つ山岳霊場が多いのが特徴。本場・四国と同じ88カ所だが、1周約150キロ、10日ほどでまわれる。
実は慈空さん、小豆島遍路にほれ込み、その全てを知る人物なのだ。「自分でも歩き、遍路宿に泊まって1周した。途中からは感動の嵐で、すごく良かった」と話す。
しかし近年は、参拝客が激減。 貴重な文化が衰退の一途をたどっていた。そこで塩出さんは、この埋もれた山岳霊場をツアー化すれば、新たな観光資源になると考え、慈空さんに協力を求めたのだ。
2024年12月14日。いよいよ外国人向け「小豆島お遍路」のモニターツアーが初めて開催された。この日集まったのは、アメリカやイギリス出身で、観光関係に携わる日本通の外国人。
塩出さんは、お遍路と穴場スポットを組み合わせたツアーを企画していた。
まずは最近海外で数多くの賞を受賞し、新たな地元の特産品となっている酒蔵の見学。
自慢の日本酒の飲み比べをして、小豆島産や酒粕にこだわったランチも堪能。
そしていよいよ、メインイベントのお遍路体験へ。
向かったのは標高434メートルの碁石山。
そこは断崖絶壁で瀬戸内海を見下ろせる絶景ポイント・・・しかし、柵もなく、ガイドなしでは危険な場所。ツアーでなければ来ることができない場所だ。
そしてお遍路ツアーはいよいよクライマックスへ! 慈空さんの協力で実現した、小豆島でしか味わえないツアーの目玉とは――。
白銀のリゾート「白馬」 存続危機の民宿を“サステナ旅“で救え!
長野・白馬村。この一帯は「白馬バレー」と呼ばれ、標高1500メートルほどのスキー場10カ所を擁するウインタースポーツの聖地だ。
この冬の寒波もあって、最高のパウダースノー。海外からも多くのスキーヤーが訪れ、昨シーズンの白馬村の観光客は過去20年で最多となる約113万人に(23年11月~24年2月)。
こうしたインバウンド客を狙い、2018年にマリオットグループが進出。 次々と高級ホテルがオープンし、「第二のニセコ」とも言われる活況ぶりで、去年の地価上昇率は全国4位となった。
そんな白馬で奮闘するのが、「ズクトチエ」共同代表の和田 寛さん。地場産業を救うサステナ旅のキーマンだ。
「日本で有数のリゾートになりうる。そこに一旦人生を賭けてみようと思った」。
東京生まれの和田さんは、東京大学を卒業後、農林水産省のキャリア官僚に。しかし、法案づくりに追われる日々に見切りをつけ、経営を学ぶためコンサルタント会社へ。スキーが趣味だった和田さんは、白馬の魅力に気づき、スキー客が減少した白馬のスキー場運営会社に転職。スキー客、観光客を呼び込む仕掛けを次々と展開している。
和田さんがスキー場の常識を変えるアイデアで挑んだのが、スキー場の山頂に建つ展望テラス「白馬マウンテンハーバー」だ。絶景がSNSで話題になり、白馬をオールシーズン集客できるリゾートに進化させた。
さらに和田さんが取り組んだのが、県内有数の透明度を誇る青木湖。湖のほとりに建つのは、今ブームのサウナだ。「Hakuba Zekkei Sauna“ao”」では窓越しに四季の移ろいを楽しむことができる。サウナを堪能した後はライフジャケットを着け、水風呂の代わりに湖にダイブ。地元のポテンシャルを最大に引き出し、集客につなげるのが和田さん流。
そんな和田さんの力を必要としているのが、「民宿発祥の地」と言われている白馬八方エリア。元々は農家が自宅に登山者を泊めていたことが始まりで、昭和24年創業の老舗「白馬 丸金旅館」もその一つ。家族経営のため、3代目の丸山貴義さん(47)は、自ら客室の清掃も行っている。
八方尾根の麓エリアにある宿泊施設の多くは家族経営だが、高齢化が原因で食事の提供が大きな負担になっていた。丸山さんは、白馬八方エリアの宿では一番大きな食堂スペースを、これまで料理人を雇わず夫婦だけで切り盛りしてきた。しかし、将来を見据え料理の提供をやめたいと考え、食堂の運営を和田さんに依頼した。
「丸金旅館」の実情を知った和田さんは、老舗旅館の灯を消さないよう、食堂の運営を引き受けることに。果たして和田さんの秘策とは――。
記事提供元:テレ東プラス
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