HS40m/sで最長245ヤード! 振りやすく、ミスヒットに強い『ELYTE ドライバー』
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
キャロウェイの『ELYTE ドライバー』は、2025年の最初の新ブランドとして発売。
『ELYTE ドライバー』はスタンダードで、『ELYTE X ドライバー』、『ELYTE MAX FASTドライバー』、『ELYTE ◆◆◆(トリプルダイヤモンド) ドライバー』というラインナップで、フェアウェイウッドのシリーズも、ハイブリッドのシリーズも、アイアンシリーズも、フルラインナップの同時発売です。
『ELYTE ドライバー シリーズ』のコピーは“新しいAiフェースと未来のヘッド形状で“エリート”領域へ 『ELYTE ドライバーシリーズ』登場”です。
新ブランドになるということで、『ELYTE ドライバー』のテクノロジーは強烈です。「Ai10Xフェース」は、AIの設計の微細な部分まで製品に反映できるようになり、今までの10倍に弾道補正の調整ポイントが増えたことで、飛距離もアップし、ボールコントロールも向上させたようです。
チタン製パーツを作ることが可能な3Dプリンターを採用したことでプロトタイプは90倍の早さで製作できるようになり、約75回の試作を繰り返して、安心感ある見た目や空気抵抗の削減まで注意を払ったヘッド形状を実現したそうです。
「カーボン素材」も航空宇宙分野で使用されている、より薄くて軽く、強度も高いものに変更されました。重心配分の最適化にさらに貢献しただけでなく、心地良い打球音までも実現できたようです。
『ELYTE ドライバー』独自のテクノロジーとしては、ヘッド後方にドロー、ニュートラル、フェードというウェイトポートを設置して、約13グラムのウェイトの移動で、最大で約20ヤードの左右の幅の弾道調整が可能になったとのことです。ソールのフェース寄りにも、約2グラムのスクリューウェイトも設置されています。
打つ前からワクワクするのが『ELYTE ドライバー』です。試打した日は、快晴で、気温は-3℃~7℃。微風でした。打ち慣れていてクラブの影響だけに集中出来るので『TOUR B X』を使用しました。
【打感・打ち応え】
『ELYTE ドライバー』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさです。音質は濡れた鞭系と硬質系のミックスで締まった音です。打ち応えは、軽めでやわらかいのが特徴です。手応えはやや鈍感ですが、独特の乗り感があって好感触です。
【弾道・球筋・スピン性能】
『ELYTE ドライバー』の弾道は、高めの中弾道で、高い球も低い球も出ます。球筋は、普通に打つとストレートに飛び、曲げられますが、曲げには鈍感です。強いボールでランも出ます。コントロール性能が格段にアップして、ミスヒットで曲がることはなくなったと感じました。
【距離性能】
『ELYTE ドライバー』の試打ラウンドの平均飛距離は235ヤードでした。最高飛距離のホールは245ヤード。間違いなく、飛ぶほうのドライバーに分類されます。トップレベルです。ミスヒットしても飛距離が落ちない機能は、ハッキリとわかるほどアップしていて驚きました。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『ELYTE ドライバー』は、スタンダードモデルとして、素晴らしい性能を発揮するドライバーです。
試打ラウンド中に曲がると思ったミスヒットがあっても、自分以外は気がつかないことが何度かありました。方向性も狙い通りに行くし、飛距離が落ちないので、ナイスショットに見えるからです。
弾道調整は使用しませんでしたが、調整して自分に合わせるという意味で、かなり期待できると思いました。ストレートのポジションだと、本当にストレートに飛ばそうとしていると感じたからです。
「Ai10X フェース」は、歴代の中で最も大きく進化しました。前モデルと違うことは飛んでいったボールが教えてくれました。今までの進化が数%だったのに、今回は何割で表現できるほど違いが明確です。結果として、『ELYTE ドライバー』は、ミスがミスにならないドライバーになったのです。
さらに、驚いたポイントが、振りやすさです。ヘッドの空気抵抗が減ったからなのか、シャフトなどとの相性が良いのかは、試打ラウンドでは検証できませんでしたが、とにかく振りやすいことは快感で、異次元の感覚でした。
感覚的な部分だけはなく『ELYTE ドライバー』結果も出ます。飛びますし、狙い通りにも行きます。キャロウェイファンで、新しいブランドに興味があるゴルファーに、騙されないドライバーとしてオススメします。
試打ラウンドの後半は、少しだけフェードするボールを打って楽々プレーしました。オートマチックに使えるのに『ELYTE ドライバー』は、本格的な部分で打感や打ち応えを味わえるという贅沢な1本です。
最後になりましたが、ヘッドスピード40m/sでも10.5度のロフトであれば楽々打てますが、同じクラブをヘッドスピードがもっと速い人が打っても、ちゃんと結果が出るのです。46m/sの同伴者に打ってもらいましたが、飛距離、方向共に完璧で、発売されたら購入すると数回打っただけで断言していました。この汎用性の高さも「Ai10X フェース」の魅力なのだと思います。
『ELYTE ドライバー』は、迷ったらコレだと決める1本です。他のラウインアップを打ってみて、自分に合ったもの選ぶのが『ELYTE ドライバー シリーズ』の選び方ですが、頭の片隅に、迷ったら『ELYTE ドライバー』とメモをして試打してください。
【試打ギアスペック】
『ELYTE ドライバー』
ヘッド素材 チタン + カーボン(クラウン)
フェース素材 Ai10X フェース
ロフト 10.5度 (9.0度、12度もあり)
シャフト VENTUS GREEN 50 for Callaway(S)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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