下部ツアーには「戻りたくない」 大西魁斗が挑む“最高峰舞台”
<ソニー・オープン・イン・ハワイ 事前情報◇7日◇ワイアラエCC(米ハワイ州)◇7044ヤード・パー70>
昨年、下部のコーン・フェリーツアーでポイント・ランキング25位に入り、今年のPGA(米国男子)ツアー昇格を果たした大西魁斗が、大事な1年を占うシーズン初戦を迎える。
2023年以来となる2年ぶりの出場。「その時は、ここからコーン・フェリーに行った。そこから2年経って再び来ることができたのはすごくうれしいし、 でも今年、頑張らないとまた戻る可能性もあるので」。“期待感”と“不安”が半々という船出だ。
下部ツアーで過ごした経験について、本人は「めっちゃ苦労しました」と話す。9歳で渡米し大学まで暮らしたこともあり、米国での生活は違和感なかったが、食の面で南米など慣れない場所での文化に戸惑った時もある。「(下部に)戻りたくないので、頑張らないと。大変な時期もあると思うけど、諦めずに。思わぬことが起きるスポーツだし、何も考えずにゴルフだけうまくいくように」。
米国男子ツアーは、シードの枠が変更される。これまでの125位以内から、100位までの選手しか来年のフルシードを手にすることはできない。「25人も減るので厳しいけど、トップ選手はいつも上にいる。自分を高めながら頑張っていきたい」。残留、そしてさらなる飛躍への1年にする。
そのために米国内で拠点を構えることも検討中。「基本は日本だけど、ラスベガスあたりで物件や、賃貸でもいいけど自分が帰りたいと思える家があればいいな、と。ホテルが嫌なので、自分のベッドで寝られるように。日本にも近いから、すぐに帰れるし、日本食もある」。結果を残すために、準備できることはしっかりとやっていくつもりだ。
先週は同じハワイの地で、松山英樹が開幕戦優勝を成し遂げた。「いつでも勝てる上手さや技術がある。シーズンのなかで波はあると思うんですけど、それが少ない。予選落ちなんてほぼないという感じなので、そういう風に自分もなれれば」。大西にとっても、背中を追いかける先輩だ。
「2年前に比べたらスイングも良くなってると思うので、少しいいイメージでやっていけると思います」。23年大会は予選落ちしているため、ここは成長を感じるためのいい舞台にもなる。「自分に期待せず、頑張りすぎずに淡々と。なるべく楽しんで体重も維持して、トレーニングもして、頑張ります」。“ギャンブル”ではなく自然体で着実な成果を。ルーキーとして、長年、夢見てきた舞台で第一歩を踏み出す。
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