鬼の居ぬ間に? X・シャウフェレが好相性コースで開幕戦Vへ「スコッティに追いつきたい」
<ザ・セントリー 事前情報◇31日◇プランテーションコースatカパルア(米ハワイ州)◇7596ヤード・パー73>
世界ランキング2位で2019年大会覇者のザンダー・シャウフェレ(米国)が10月の「ZOZOチャンピオンシップ」以来2カ月ぶりの実戦を迎える。シーズン開幕戦の第1ラウンドを2日後に控えた12月31日、開催コースのプランテーションコースatカパルアで公式会見に登場した。
「昨年に引き続き、この2カ月はコーチのクリス(コモ)とスイング調整を続けてきた。昨季はメジャー2勝を挙げたが、まだスイングは未完成だったから、新しいシーズンを戦うのがすごく楽しみだ」と声を弾ませた。
昨年、シャウフェレは悲願のメジャー初制覇を達成。「全米プロ」と「全英オープン」とメジャー2勝を挙げたものの、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)には大きな差をつけられた。シェフラーは昨季7勝。パリ五輪で金メダルを獲得し、12月のタイガー・ウッズ(米国)主催の非公式大会「ヒーローワールドチャレンジ」でも優勝。圧倒的な強さを見せた。
オフ期間中にポイントランキングを精査したシャウフェレは、「メジャーで2勝して、自分では理想に近づいたと思った。でも、1位のスコッティとのポイント差は想像以上に大きく、むしろランキング30位とのほうが近い。スコッティは“怪物”だよ」と苦笑い。「スコッティは勝ち続け、オフ期間中にも勝った。これから追いつくには“2年”はかかるだろう」とその差に驚きを隠せなかった。
そのシェフラーはクリスマスディナーの準備中、右手のひらを負傷し、開幕戦を欠場する。
「とても残念だ。手術を受けたと聞いたけど、(2週後の)アメリカンエキスプレスには出場すると聞いた。無事を祈っている」とシャウフェレはコメント。しかしながら、シェフラーには連絡はとっていないという。
「彼にテキストを送るのは気が進まなかった。僕たちはライバルだから…。でも、スコッティはとてもいい人なんだ。元気でいてくれることを願う。彼がこの試合に出場していたら、いないよりもずっと良かったのは間違いないよ」と複雑な胸の内を語った。
シャウフェレにとって好相性の舞台だ。2019年には優勝、2020年には2位、2021年には5位と安定した成績を残している。シェフラーの欠場もあり、今大会の優勝候補筆頭と目されている。「スコッティは今、ゴルフ界の頂点にいる。今年は少しでも彼に追いつくために頑張りたい」。鬼の居ぬ間に幸先良く勝利を挙げたい。(文・武川玲子=米国在住)
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