「私もずっと続けて行けば行けそう」という思いから始まった世界への道【全米シニア女子2位の山本薫里と対談・原田香里のゴルフ未来会議】
ゴルフを愛するみなさん、あけましておめでとうございます! 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2025年第1弾の『ゴルフ未来会議』は、昨年、全米シニア女子オープンで優勝争いを演じ、2位になった山本薫里さんをゲストにお迎えした対談をお届けします。元気いっぱいで試合に出続ける山本さんとのお話は、私も“福”をいっぱいいただけるものでした。ぜひ、みなさんにもお裾分けしたいと思います。
親友で、全米シニア女子オープン予選ではお互いキャディを務めた大竹エイカさんもフォローしてくれて、話が弾んだので、続き物でお読みください。
■「全米シニア女子オープン」に出場しようと思ったのは40代のとき
原田:こんにちは。香里&薫里対談にいらしていただいてありがとうございます(笑)。
山本:よろしくお願いします。
原田:早速ですが、2位になった「全米シニア女子オープン」のお話を聞かせてください。惜しかったですねぇ。出場はいつごろから考えていたんですか?
山本:今年が第6回大会なんですけど…。
大竹:コロナで1回中止になっているので7年目で6回目、ですね。
原田:最初(2018年の第1回大会)に(斉藤)裕子ちゃんが行って、5位になったニュースを聞いて「おおっ!」ってなったでしょ。
山本:そうです、そうです。裕子さんはだまーって試合に出ていいスコアを出しちゃう人ですから(笑)。
原田:うんうん。サラッといいスコアで回って来るから『サリーちゃん』って呼ばれている(笑)。
山本:5位になったって聞いたとき、何の試合で5位になったんやろ? って思ったんですよ。2018年は、最後に私がレギュラーツアーでプレーできていた年。44歳やったかな。(全米シニア女子オープンの出場資格は50歳からなので)私もずっと続けて行けば行けそうやん? って思って。去年(2023年)エイカさんのキャディをしてから準備してました。
原田:エイカちゃんは全米シニア女子オープンという試合を知っていたの?
大竹:選手の名前見たら、自分がアメリカにいた頃、一緒にプレーしていた人がたくさんいたんです。パット・ハーストとかアマカパーニ姉妹(ダニエル、ディナ)とか‥‥。アメリカでプロとして活動しようとしたときに、いろいろ教えてくれた親友で、UCバークレイのコーチをずっとしていたナンシー・マクダニエルにも、どうしても再会したいと思ったんです。でも、それも裕子さんが出ていなければ知らなかったと思います。
■“魔球”が飛び出るほど…? コースは難コンデション
原田:予選から挑戦する日本の選手がどんどん増えて、裕子ちゃんの影響は本当に大きいですね。ところでお二人の予選会場が別々なのはどうして?
山本:(本戦出場の)枠が少ないのがわかっているので、同じところだと取り合いになっちゃうからです。エイカさんはカリフォルニア、私はテキサスでした。
原田:それでお互いキャディをしたのね。
山本:そうです。
大竹:テキサスは朝9時から暑かったね~。40度で湿度もとんでもないんですよ。クーラーも最低温度にしているのに効かないくらい。
山本:暑すぎるから、キャディだけカートに乗れるようになったんです。エイカさんの予選は翌週に控えていたので「乗ってください」って。
原田:うわー。本戦はどこだったんですか?
山本:ピッツバーグ(ペンシルバニア州フォックスチャペルGC)です。
原田:どんなゴルフ場でしたか?
山本:雨がよく降って水没して…。
大竹:ストームが来て…。
山本:めちゃくちゃきれいなところなんですけど、雨で小川のはずが橋の上まで来る濁流になって渡れなくなって練ラン(練習ラウンド)がクローズになったり…。でも次の日は泥が少し残っているくらいになっていましたね。
大竹:上空写真で見ると、グリーンが四角く見える。
山本:ものすごい段のグリーンもあって、何していいかわからない(笑)。
大竹:グリーン上でロブショットをしなくちゃいけないの? って。
原田:グリーンのスピードは?
山本:雨が降ったから10フィートくらい? でも、上りは重いけど下り速かったですね。
原田:コンパクションは?
山本、大竹:(雨でやわらかなって)止まっていましたね。
大竹:泥はつくけど、リフト&クリーン(の救済)は出来ない。
山本:そう!だから“魔球”出まくりでした。
大竹:想像以上の魔球だったねー(笑)。
山本:裕子さんに言ったら「そーだね。USGAは(リフト&クリーン)出ないよ」って、またサラッと言われちゃいました(笑)。毎日サスペンデッドになったんですけど。私はラッキーなスタート時間でした。(午前、午後が)逆の人は、朝から夜8時くらいまでコースにいたみたいです。
原田:でも、いいコースで試合ができて…。
山本:ウエルカムしてくれて。
大竹:本当に考えられないくらい歓迎してくれるんですよ。
原田:うんうん。私も20年くらい前に全米女子オープンに出たけど、『すごいな、アメリカ』って思ったもん。
大竹:長くプレーしていることに対してリスペクトしてくれるんですよ。
原田:この人たちは長いこと頑張ってきた人たちです、って?
山本:そうなんですよ。
原田:その舞台で優勝争いしたんだから、本当にすごいことですよね。
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