ロベール・ブレッソンが紡ぐ、セーヌで出会った男女の四夜。「白夜」が4Kレストア版で公開
ドストエフスキーの同名小説を原作に、ロベール・ブレッソンがセーヌ川に架かるポンヌフで出会った男女の恋を紡いだ「白夜」(1971)が、4Kレストア版となって3月7日(金)よりユーロスペース、角川シネマ有楽町ほか全国で公開される。ポスタービジュアルと場面写真が到着した。
画家のジャックはある夜、ポンヌフで思い詰めた様子のマルトと出会う。翌晩、二人は素性を語り合う。孤独なジャックは、理想の女性との出会いを妄想してはそれをテープレコーダーに吹き込んでいた。マルトは恋した相手に「結婚できる身分になったら一年後に会おう」と去られており、その日がちょうど“一年後”だった。
マルトに熱い気持ちを抱きながらも、その相手と出会えるよう支えるジャック。だが三夜目になっても相手は現れず、マルトもジャックに惹かれ始めていた。そして運命の第四夜……。
2012年に日本でのみ35mmニュープリントで上映された「白夜」が、4Kレストア版で新生。70年代パリの街並み、演技初体験だったギヨーム・デ・フォレ(ジャック役)とイザベル・ヴェンガルテン(マルト役)の瑞々しさと装い、セーヌの恋人たちをうっとりさせる歌と音楽、漆黒の川面を行く眩い観光船など、珠玉のシーンの数々を繊細さを増した映像で味わいたい。
「白夜」
監督・脚本:ロベール・ブレッソン 原作:ドストエフスキー 撮影:ピエール・ロム 録音:ロジェ・ルテリエ 美術:ピエール・シャルボニエ 編集:レイモン・ラミ
出演:ギヨーム・デ・フォレ、イザベル・ヴェンガルテン、ジャン=モーリス・モノワイエ
1971年/フランス・イタリア合作/フランス語/カラー/1.66:1/モノラル/83分
原題:Quatre Nuits d’un rêveur 日本語字幕:寺尾次郎 配給:エタンチェ、ユーロスペース
© 1971 Robert Bresson
記事提供元:キネマ旬報WEB
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