家庭でモンテッソーリ教育を実践!上手に進めるポイントとは?【ゆる〜く楽しく続く!おうちモンテッソーリの知育遊びアイデア帖】
忙しいから、時間がもったいないから……と理由をつけて、着替えや靴の脱ぎ履きといった身の回りのことを全部やってあげていませんか? これでは、子どもが自分でできるようになりません。子どもができることは任せ、難しいことは大人が手伝いましょう。成長に合わせて少しずつ大人がやることを手放していけば、やがて子どもは 100%自分だけでできるようになるはずです。
「できた」を経験すると、子どもは達成感を得て、自信をつけていきます。さまざまな成功体験とそこで得た達成感は、挑戦する心、集中力、粘り強さも育てます。さらに、「できた」ことで子どもの心にゆとりができ、他人に優しくしたり寛容になったりと、心の成長も見られるようになります。ひとりで身支度ができた、テーブルの上をふけた……など、「できた」は身近な場所にもたくさんあります。日常生活で多くの「できた」を経験できる環境をつくり、子どもをサポートしましょう。
子どもは親の背中を見て育つといいますが、これは本当のこと。言葉、動き、ふるまいなど、子どもは大人のすることをどんどん吸収します。ですから、大人は子どものお手本として行動することを意識することが大事です。子どもにきれいな言葉づかいをしてほしいなら、大人もふだんから言葉づかいに気をつけましょう。逆に、「悪口をいう」「どなりつける」など子どもにやってほしくないことは、大人もやってはいけません。
大人は子どもも「尊重されるべきひとりの人間」であることを忘れがちです。いきなり身体に触れる、子どものカバンや机の引き出しを勝手に開ける、行き先も告げずに出かけるといった行動は、子どもにとっても不快だったり怖かったりするもの。子どもの年齢にかかわらず、事前に確認をとること、説明をすることを心がけましょう。
子どもの心と身体を成長させるには、「やりたいとき」に「やりたいこと」をさせることが大切です。文字を読むことに興味が出てきたと感じたら、子どもの見える範囲に絵本を置くなど、子どもの様子を見て環境を整えるとよいでしょう。ただし、子どもがやりたいことをすべてやらせるというわけではありません。たとえばテーブルクロスに落書きをしていたら、食事をするところだから汚してはいけないと伝えたうえで、落書き帳や画用紙を渡して存分に書きたい気持ちを満たしてあげましょう。
子どもの集中力は、やりたいことをやりたいときに満足するまでやらせることで育ちます。ただし、小さい子どもはちょっとしたことで集中が途切れてしまうので注意が必要です。たとえば子どもが読書をしていたら、「何を読んでいるの?」と声をかけたくなっても我慢して、気づかれないようにそっと見守りましょう。集中する経験を重ねることで、子どもは満足感を得て、素直さや落ち着きを身につけていきます。
起床、朝食、着替えなどの1日の行動は、できるだけルーティン化しましょう。起きたら顔を洗う、着替える、朝食をとる……などの順番が決まっていれば、子どもは次にやるべきことを予測しやすくなり、自発的な行動につながっていきます。時間まで完璧に同じ流れを繰り返すのは難しいので、順番(流れ)を優先して基本の流れをつくり、できるだけ毎日繰り返しましょう。
モンテッソーリ教育には、絶対に守らなければならない3つのルールがあります。それは「自分を傷つけない」「他人を傷つけない」「ものを傷つけない」。年齢や地域にかかわらず、誰もが守るべき大切なルールです。こうしたルールを子どもに教えるさいには、簡潔に伝えること、相手や状況によってルールがぶれないことが重要です。そうすることで子どもは自分からルールを守れるようになり、自制心が育っていきます。
子どもの成長を手助けするためには、目の前の子どもをよく観察することがとても大切です。そうすることで、子どもが興味を持っていることや成長ぶりなどが見えてきます。準備した活動に興味を示さない、すぐに飽きてしまうといった問題が起きたときは、じっくりと子どもを観察してみましょう。「あそび方がわからない」「簡単すぎてつまらない」など、原因が見えてくるはずです。
せっかく用意したのだから……と無理にあそばせようとしないこと。なぜ子どもが興味をもたないのかを考えてみましょう。
【出典】『ゆる〜く楽しく続く!おうちモンテッソーリの知育遊びアイデア帖』監修:北川真理子
記事提供元:ラブすぽ
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