「楽をして勝とう」という考えの人間が勝てる人、勝つ人を支えている【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】第133回
あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第133回】仕事先との付き合いで競馬に行くことがあるのですが、どうやったら勝てますかね?
大きなレースは見ますし、有名馬の名前くらいはわかりますが、重賞がない土曜のレースや地方競馬に行くことが多いです。競馬新聞はなんとなく読めますが、次のレースが始まるまでの30分で仕入れたデータだけで勝てるものなのでしょうか。仕事だと思えばいいのですが、どうせなら勝ちたいです。(50代・男性)
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ジャパンカップはドウデュースが秋2冠達成! 有馬記念も勝つでしょう。2着はなんとシンエンペラーとドゥレッツァが同着。5歳、4歳、3歳牡馬が馬券内、3歳牝馬が4着。こういう各世代が競い合ってる感じは好きだなぁ。私は本命1着、対抗シンガリ負けという極端な結果に。切り替えて来週へ。
そして質問へ。
いや、さすがに勝てないと思います。たまたま勝つことは出来ますが、長い目で見たらまず勝つのは困難でしょう。
僕は今、競馬関係の仕事が多いです。ただ、他の競馬関係者や、競馬予想家など、競馬に関わる仕事をしている人と大きな違いがあります。
それは、「望んでいた仕事ではない」ということです。元々趣味だった競馬ではありますが、自ら仕事にしたいと思ったことは1度もありません。
もちろん、感謝はしております。仕事として与えられた以上、それに応えられるように任務に全うしています。10年以上競馬やギャンブルの仕事をしていますが、そうなると競馬好きな人、ギャンブル好きな人の声が耳に入ってくることも増えました。そこで感じたことの1つに。
「かなりの人がいかに楽をして勝とうとしている」
ということです。
今回の質問もそうですが、勝ち方を教えてください、来る馬を教えてください。お金を増やす方法を教えてください。酷いのになると、お金を貸してください、お金をください。なんてのもあります。
ハッキリ言いますが、勝てる人、勝つ人を支えているのはこういう人達なんです。なので、僕は感謝をしております。僕の予想に乗る人の中には、ハズレて罵倒する人も少なくありません。腹なんて立ちませんよ。ただただ感謝です。
今週のギャンブル格言【楽して勝つ!その先には負けしかない】
大谷翔平選手に「どうやったらホームラン打てるの?」と聞いてるようなものです。
藤井聡太七冠に「どうしたら将棋強くなれますか?」と聞いているようなものです。
「天才は1%の才能と99%の努力」エジソンの有名なセリフですが、一流の人達は才能はもちろんですが、努力を怠りません。勝つために練習、研究、トレーニングをしています。
頭良くなりたい、でも勉強はしたくない。お金持ちになりたい、でも仕事はめんどくさい。宝くじ当たんないかなぁ。朝起きたらイケメンになってないかなぁ。
ドラえもんは現実にはいないのです。
ただ、必ずしも努力が報われるとは限りません。いかに努力したかで勝敗が決まるわけでもありません。
大谷翔平選手も三振します。藤井聡太七冠も負けます。
僕なんかは数え切れない失敗や負けを味わってきています。順風満帆になんか程遠い人生です。
人に誇れるようなこともありません。死ぬまで満足することもないでしょう。肉体は老いていき、衰えていくでしょう。ただ、一生成長し続けていくと思っています。
人間には2種類の人間がいる。喰う側の人間と喰われる側の人間。映画などでよく出てくるセリフです。まあだいぶ極論ですが、的は得ています。
結論、勝つためには自分で切り拓かなければならないと思います。他人の世話になったり、アドバイスをもらったり、時には利用したりすることもあるでしょう。
しかし、人に頼っていては何も得られないと思うのです。
勝つこと、幸せになること、この基準は人それぞれ違います。
競馬に負けたからといって人生に負けたわけでもないですし、裕福とは言えなくても幸せな人も沢山います。
自分の中の勝ちを目指して人生を歩むことが大切なことかなと思います。
☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
構成・撮影/キンマサタカ
記事提供元:週プレNEWS
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