姉・優利と一緒の”初QT”には「まさか一緒に回るとは」 吉田鈴は来季レギュラー出場権へ上々発進
<JLPGA ファイナルQT 初日◇26日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>
4度目の挑戦で、今月1日まで行われていた最終プロテストに合格した吉田鈴は、ルーキーイヤーをレギュラーツアーで迎えるため、まずは上々ともいえる滑り出しを切った。
「朝から風も強いし、グリーンには傾斜もあるけど攻めないと」。来季の前半戦出場権を得るため、ここでの目標は「20位以内」に設定。その突破に向け、強気のゴルフを貫くことを決めていた。
スタートホールの10番パー5では、3打目を残り10メートルにつけながらも、そこから3パットのボギーを叩いてしまうことに。それでも13番パー4で5メートルを沈めるなどスコアを整えていった。結果的に2アンダー・14位タイ。“目標圏内”でのスタートになった。
「いい感じに集中できていて、プロテストと比べると緊張感もありません」。“落ちたらまた1年後”という過酷なテストとは違い、今は来年ツアーで戦えることは確定している。そこがレギュラーツアーになるか、下部のステップ・アップ・ツアーになるのかというのはもちろん重要ではあるが、やはり何度も跳ね返されてきたカベを前にしていた時とは心境も異なる。
前日には、今回のQTに出場する姉・優利と一緒に練習ラウンドも行った。「アドバイスとかはなかったですね」と、プロの舞台で回る姉妹のラウンドはゴルフ以外の話題がメインだったようだが、やはり特別なもの。「まさか一緒に回ることになるとは」という、不思議な感覚もあった。
最終テストの後は、「さすがに3日くらいは休みました」とリフレッシュの時間を設けることもできた。ここでは小学生ぶりにゲームセンターも満喫。「(キャラクターの)ちいかわが好きでUFOキャッチャーをしました」と、ひさびさにゴルフから離れた生活も楽しむことができた。それでも「プロテストで、もっとレベルアップしないといけないと思いました。常に進化したい」と、すぐさまゴルフモードに切り替え。静岡で臨んだ19~22日のQTファーストステージを6位で通過し、このファイナルステージを戦っている。
来週5日からは米国の最終予選会(Qシリーズ)も受ける姉も、1アンダーとスコアをまとめた。姉妹そろって2日目以降につながるラウンドになった。「あしたもアンダーパーを目指して、攻めの姿勢を忘れないように」。レギュラーツアーでルーキーイヤーを過ごせるように、果敢にピンを狙っていく。(文・間宮輝憲)
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