池田勇太は無念の予選落ち シード返り咲きならず「特に思うことは無い」
<カシオワールドオープン 2日目◇22日◇Kochi黒潮カントリークラブ (高知県)◇7350ヤード・パー72>
昨年、顎偏位症の影響で14シーズンにわたって守り続けたシードを失った池田勇太。シード当落線上で迎えた今大会は、トータル4オーバー・94位タイで予選落ちに終わった。
来季のシード権を獲得できるのは、賞金ランキング上位65人。義務試合数不足
の桂川有人、香妻陣一郎、中島啓太、スコット・ビンセント(ジンバブエ)はランキングから除外されるため、池田はボーダーラインの69位(907万3700円)で高知へ乗り込んだ。
今季は池田にとって“リハビリ期間”と位置づけた一年だった。以前、「(シードを)意識したところで何も変わらない」と語り、終盤戦も無欲のスタンスで挑んだ。5月の「ミズノオープン」でシーズン初出場を果たした際には、術後の影響もあり「ラウンドしていても分からないことだらけ」と、手探りの状態でスタート。それでも決勝ラウンドに進出するなど、一歩ずつ前進した。
7月の「日本プロ」から本格的にツアー復帰を果たすと、リランキングも105位から18位に急上昇。後半戦ではほとんどのトーナメントに自力で出場可能な状態まで復調した。2週前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」、先週の「ダンロップフェニックス」でも予選を通過した。
それだけに、「今年最後のゴルフに腹が立っている」と2日目の結果に悔しさをにじませた。シード返り咲きはかなわなかったものの、「特に思うことは無い」と一言。来季の“職場”を確保できなかったことより、予選落ちそのものに対する怒りが大きい。
来週からスタートするサードQTの申し込みは済んでいる。『生涯獲得賞金上位25位』の資格を適用すれば出場権を得られるが、「来年は使ってもあまり意味がないかな」と話し、資格行使を見送る可能性を示唆した。まだ治療が完了していない段階のため、今後の状況を見ながら来シーズンの“進路”を判断していくようだ。(文・齊藤啓介)
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