日本人初の同一大会3連覇が懸かる山下美夢有は夢の「69」切りにも挑戦 「1日でもビッグスコアがでれば」
<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 事前情報◇20日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6497ヤード・パー72>
ターゲットはトータル19アンダー。この数字をクリアできれば、山下美夢有は間違いなく大会3連覇&2週連続優勝で2024年シーズンを終えるだろう。今季2勝目を挙げた前週の「大王製紙エリエールレディス」終了時の平均ストロークは69.0789。最終戦の4日間72ホールを19アンダーで回れば、3年連続の「70」切りどころか、国内では誰も足を踏み入れたことのない「68」の領域に突入する。
最終調整となったプロアマ大会を終えた後の会見では「想像もしていない」と話した。「そこまでは考えていません」と苦笑した大王製紙のときと同じく「69」切りには興味は示さなかった。だが、スコアを伸ばせば、「その気持ちはもちろんある」というツアー史上3人目、日本人選手では初の同一大会3連覇に近づく。
2022年はトーナメントレコードタイのトータル15アンダーで並んだ勝みなみとのプレーオフを制し、昨年は2位に3打差をつけるトータル10アンダーで連覇を達成した。22年は初日に単独首位で飛び出す「66」をマーク。今回もその再現を目指し、「初日からいいスタートを切れるようにしたい。ビッグスコアが1日でも出れば、チャンスもあるのかな」と夢の「69」切りを意識した言葉も口にした。
大会を主催する日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の会見でコースセッティング担当の中野晶プロはVスコアをトータル9アンダーと予想した。「この2年の優勝スコアは2桁アンダー。メジャー大会なので今年は少し難しい環境にしたかった。その難しさはほぼグリーンです。コーライなのでグリーンは硬くできあがる。フェアウェイにおかないと球はグリーンに止まらない。ショット力が必要になってきます」。
ツアーでは数少ないコーライグリーンのコースの中で最も芝目が強いとされる宮崎カントリークラブ。今季最終戦の舞台は難易度を上げたが、山下にとってはプラス材料。「難しいコースはどうやって攻めたらいいかとすごく考えるけど、それが楽しい」とモチベーションは上がる。今大会終了後には渡米し、来季の米ツアー出場を争う最終予選会(Qシリーズ)に出場する。最新の世界ランキングでは10位の古江彩佳に次いで、日本勢では2番目の14位にいる23歳の新たな挑戦。置き土産は3連覇と「69」切り。希代のショットメーカーは自信を持ってティオフのときを迎える。
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