ショーの最中に観客の前で怪我をしたシャチ、最後まで芸を続ける姿が物議醸す(中国)
中国の水族館でシャチのショーの様子を撮影した動画が拡散され、多くの人が心を痛める結果となった。動画には、怪我をしたシャチがトレーナーの指示に従い、最後まで芸を続ける姿が映っていた。英ニュースメディア『The Sun』などが報じた。
中国、上海市にある水族館「上海海昌海洋公園」で、現地時間10日にシャチのショーの様子が撮影され、その動画が物議を醸した。動画には、ショーの最中に怪我をしたシャチの姿が映されており、観客がざわつく様子が見られた。
シャチは水槽脇のステージに上がり、頭と尾びれを反らせてポーズをとった。しかし、シャチが水槽に戻るために左のひれを動かすと、白い床に血溜まりができていた。シャチが怪我をしているにもかかわらず、トレーナーは状況を顧みることなくショーを続行した。その後、シャチはステージから転がるように水槽に戻り、餌をもらうと水面をゆっくりと泳いだ。
中国のニュースメディア『新浪财经』では、ショーの後、怪我をしたシャチを心配してスタッフに尋ねる観客が相次いだことを報じている。また、別の観客が撮影した写真には、尾の部分が赤く傷ついているシャチの姿が写っており、ネット上にはこのような批判の声が上がった。
「動物に演技をさせながら、適切に扱わないのは問題だ。」
「出血の原因をできるだけ早く突き止めて、適切な治療をしてあげて!」
「苦しんでいる動物の写真を撮る人がいるのは残念だ。」
さらに、「このようなショーは永久に中止するべきだ」「素晴らしい生物をプールで飼育すること自体に嫌悪感を抱く」といった、野生動物のショーに反対する意見も寄せられた。
なお、中国のニュースメディア『都市现场』が翌日、上海海昌海洋公園に確認したところ、スタッフは「市民からもシャチの怪我に関する問い合わせが寄せられている」と明かし、怪我をしたシャチについてこのように説明した。
「当時、水槽には“パンフー(胖虎)”と“ビンカン(饼干)”がショーに出ており、怪我をしたのはパンフーです。パンフーはショーの最中、水槽内の壁にぶつかって怪我をしたと見られます。」
パンフーはビンカンよりも少し体が大きいため、ショーの最中に体を壁に押し付けて擦り傷を負ったと報告されている。その後、パンフーは飼育員から傷の手当てを受けており、スタッフは「現在、順調に回復しています」と語った。
画像は『The Sun 「WHALE HORROR Watch horror moment injured killer whale spurts blood as cruel aquarium show goes wrong in front of horrified families」(Credit: AWR/newsX)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
記事提供元:テックインサイト
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