「騎手のデータ」は馬券を購入するうえで、どれだけ意味のあるものなのか?【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】第131回
あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第131回】テレビの競馬番組で今日の好調騎手というコーナーがあります。このデータってどんな意味があるのでしょう。馬券にどれだけ加味したらイイのかわかりません。(40代・男性・会社員)
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エリザベス女王杯は出走馬の中で2頭いたGⅠ馬のスタニングローズが完勝。
かたやもう1頭のGⅠ馬、僕も本命にしていたレガレイラは5着に敗れました。ルメール騎手は過怠金5万円という、まあ無茶な騎乗となりました。
競馬には100m走と違ってレーンがないから進路妨害や斜行、接触などはどうしても避けられません。当然それによって着順も変わってしまう。予想不可能なことも起こります。なので毎回当てることは不可能。
にしても、ちょっと堅い予想をし過ぎたかなと思ったので、マイルチャンピオンシップはもうちょっと攻めた予想をしてみるのもありかな。
では、質問へいきましょう!
競馬には膨大なデータがありますね。まずは主役と言える競走馬のデータ。競馬は血統のスポーツですから、血統は1番のデータと言っても過言ではありません。
レースには、芝、ダート、短距離、長距離、根幹距離、非根幹距離、良馬場、不良馬場、重い馬場、高速馬場、洋芝、野芝、左回り、右回り、小回り、ワンターン、平坦、急坂、直線の長さ、などなど、あげたらキリがないほどあります。
血統によって得意不得意があったりします。血統も父方の血統、母方の血統もあり、仮に同じ両親でも人間と同じようにその馬自身のタイプは違いますから、適性を完全に把握するのは走ってみないと分からなかったりするでしょう。
高額馬が走らなかったり、安い馬が活躍することもあります。データはあくまでも目安に過ぎないのです。それでもデータはある程度は導いてくれるので、予想をする上では欠かせないものとなります。
次にレースのデータ。例えば今回のエリザベス女王杯では過去どのような馬が馬券になっているのか? これはエリザベス女王杯の過去のレースを振り返る必要があります。
「そのデータも過去10年なのか?」「もっと昔まで振り返るのか?」。それによって導かれるデータも違います。
阪神競馬場で行われたこともありますし、道悪で行われたこともあるので、データを細かく精査する必要もあるでしょう。1番人気が来やすいとか、前走の人気や着順、ステップレース、4歳馬がよく来ているとか馬齢のデータも導くことが出来ます。それをどこまで予想に反映させるかは各々ですね。
今週のギャンブル格言【流れに乗るか乗らないか? 流れを否定するか? それはあなた次第です】
そして今回の本題でもある騎手のデータ。
騎手は競走馬ほどの移り変わりはありません。何十年も騎乗しますから、競馬場の相性、距離の相性、ピンポイントのレースの相性もあります。
「長距離は騎手で買え!」なんて格言もありますが、やはり上手な騎手ほどミスは少ないです。長ければ長いほど実力が反映されるってことだと思います。
例えば、麻雀でも上手い人とそうでない人は長くやれば長くやるほど成績に差が出ます。1局では信頼できるデータになりませんし、短期決戦では実力と成績がマッチしないことも多々あります。データは蓄積すればするほど信憑性を増すのは確かです。
「ではその日誰が勝っているのか?」「どの騎手が調子が良いのか?」についてですが、これはあくまで流れとしか言えないですね。
仮にルメールがめちゃくちゃ勝っているとしても、堅い1番人気の馬ばかりに乗っていたら割と当たり前の結果になるし、だからといってルメールが人気薄に乗っていても来るのかといえば、それは違うでしょう。
ただ、証明は出来ませんが、「流れに乗ってる」というのはあると思います。
風が吹いてるみたいに言うこともありますが、逆もまたしかり。流れに乗ってない、風が吹いていない、全てが裏目になるということもあります。
個人的には、麻雀やポーカーなどではそういう流れを一応加味します。加味した上でどうすべきかの判断を下します。
馬券にしてもあるのでしょうね。確かに当たる日は連続的中する時はあるし、本命が出遅れる、4着ばかりという日もあります。実際、今週の土日は全く当たりませんでした。そんな時は僕の予想の逆張りをするのもいいかもしれませんね。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
構成・撮影/キンマサタカ
記事提供元:週プレNEWS
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