定額減税で控除も焼け石に水? 約8割が物価高騰の影響で効果を感じず【ゼニエモン調べ】
2024年6月から「定額減税」が実施。1人あたり所得税3万円と住民税1万円の計4万円が控除されるものだ。物価高騰で家計のやりくりが大変ななか、定額減税によって一時的に手取りが増えることで、経済的な負担が軽減されることが期待されていたが、いったいどれくらいの人が定額減税を知っているのだろうか。また、今回の施策は満足のいくものだったのだろうか。今回は、定額減税に関する調査結果を紹介しよう。
約8割が減税効果は「なかった」と回答
ゼニエモンは、2024年10月18日~11月1日、クラウドワークスに登録している20代以上の男女400人を対象にインターネット調査を実施した。「定額減税が実施されたことを知っているか」と質問したところ、85.5%が「知っている」と回答していた。ニュースや新聞で取り上げられていたこともあり、約9割が認知しているようだ。では、実施された定額減税についてどのように感じているのだろうか。
「定額減税の効果があったと感じますか?」と聞くと、79.5%が「効果を感じなかった」と回答していた。その理由については、「物価高の影響が大きい」との回答が多く、今回の定額減税は家計への支援として不十分だったことが伺える。
税制で期待することは「所得税や消費税の引き下げ」
定額減税は一時的に実施されたものだったが、税負担が軽くならば来年も実施してほしいと感じる人はやはり多いのだろうか。「定額減税を継続してほしいか」と質問すると、78.25%が「思う」と回答しており、今回の定額減税が物価高に対する十分な政策ではないと認識しつつも、来年度の税負担軽減を期待している人が多いようだ。
また、「税制面で期待すること」を聞くと、最も多かったのは「所得税や消費税の引き下げ」が64人で、次いで「消費税の廃止」が28人だった。給与から毎月引かれる所得税だけでなく、物価上昇が止まらず値上げされた価格に消費税がかかるという状況だからこそ、引き下げを希望する人が多いのだろう。
一方で「税制面で期待すること」に対し、21.75%が「ない」と回答。「増税は免れない」と答えており、深刻な財源不足を認識し、増税を受け入れている人もいるようだ。
定額減税額を差し引く処理は、6月1日以降の最初の給与もしくは賞与の計算時、もしくは年末調整時に行われる。まだ確認できていない人は給与明細や経理担当に問い合わせるのがいいかもしれない。来年の実施も期待したいものだ。
出典元:【ゼニエモン】
記事提供元:OTONA LIFE | オトナライフ
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